タイヤ大手の賽輪集団、メキシコ工場とインドネシア工場を相次いで稼働

タイヤ大手の賽輪集団、メキシコ工場とインドネシア工場を相次いで稼働

上海証券取引所に上場している中国の自動車タイヤメーカー大手の賽輪集団(SAILUN)は5月29日(現地時間)、メキシコに建設した半鋼ラジアルタイヤの生産拠点が稼働したと発表した。グローバル戦略推進の一環として重要な役割を担う北米エリアで初の生産拠点となる。同社は生産現地化を強化することで、これまで以上に世界の重要自動車市場である北米市場に製品を提供することにつながると期待している。

引用元 JETRO:ビジネス短信

セカくん:
うわっ、SAILUN(賽輪集団)がメキシコとインドネシアで新工場稼働ってすごい展開っすね!なんでこのタイミングで現地生産を強化してるんすか?

コネ姉さん:
理由は明確ですわ。地政学リスク回避とサプライチェーンの最適化が背景にあるの。特に北米とASEAN市場での需要増に応じて、コスト競争力と供給スピードを確保するために、現地生産が不可欠なのよ。

ボス:
ふむ、メキシコでタイヤを作るってのは、アメリカ向けってことか?

コネ姉さん:
その通り。メキシコはUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の恩恵を受けられるから、米国向け輸出の関税優遇があるのよ。それに、アメリカ市場は今もSUVやピックアップの人気が高くて、タイヤ需要が安定的なの。

セカくん:
しかも、メキシコ工場は年間600万本の半鋼ラジアルタイヤ生産とか!これはもはや北米拠点の主力級っすね!

コネ姉さん:
そうね。しかも将来的には全鋼ラジアルタイヤも165万本生産予定で、商用車向けも視野に入れてるの。B2BとB2C、どちらの市場も取りにいってるわ。

ボス:
で、インドネシアはどうなんだ?ASEAN市場向けか?

コネ姉さん:
ええ。インドネシアは自動車市場が急拡大していて、タイヤ需要も上昇中。加えて、天然ゴムの主要生産国でもあるから、原材料調達コストの優位性もあるのよ。物流効率も高い港が整備されていて、輸出にも有利ですわ。

セカくん:
それってつまり…現地調達×現地生産×現地消費で最強サプライチェーンってことっすよね!?

コネ姉さん:
その通り。しかも賽輪集団は世界売上トップ10入り(10位)していて、R&Dもグローバルに展開しているから、完成車メーカーの海外進出に連動したグローバル戦略がしっかりしてるの。

ボス:
ふむ…中国のタイヤ会社が、ここまで海外展開してるとはな。もう“安かろう”の時代じゃないというわけだな。

コネ姉さん:
まさに、品質・コスト・スピードを両立したグローバルサプライヤーへの転換ですわね。中国メーカーの高度化は、競合する日本企業にも脅威ですわよ。

セカくん:
これは日本企業も脱・輸出依存型で、現地生産・現地販売へのシフトを本格化させないとですね!

コネ姉さん:
その通り。キーワードは「現地化」「地政学対応」「垂直統合」ですわ。これが今後のグローバル戦略の勝敗を分けるポイントになるでしょうね。

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