【テンプレ付き】インボイスとは?5分で覚える貿易実務

【テンプレ付き】インボイスとは?5分で覚える貿易実務

海外企業に商品の販売をする際には、必ずインボイスの発行が必要になります。
ただ、種類が多く『何をいつ準備すれば良いのかわからない』と疑問を持った事はありませんか?

そこで、今回はインボイスの種類と役割をまとめてみました。
テンプレートも重要な二つのインボイスについては、ダウンロードできるようになっているので、あなたの海外企業への販売に向けてお役立てください。

まず、インボイスには大きく5つあります。

プロフォーマインボイス(Proforma Invoice)
コマーシャルインボイス(Commercial Invoice)
シッピングインボイス(Shipping Invoice)
カスタムズインボイス(Customs Invoice)
コンシュラーインボイス(Consular Invoice)

インボイスを必要になるタイミング別に種類分けすると下記の図になります。
インボイスPNGしん

インボイスは日本のビジネスと同じように、見積り書、請求書、納品書と同じような役割があります。
それでは、それぞれ種類別にインボイスの説明をしていきます。

プロフォーマインボイス(Proforma Invoice)とは?

日本語:見積送り状
目的:見積り書、輸入許可申請
使用するタイミング:売買成立前
用途:見積りの発行時に使用します。
   輸入国政府の輸入許可を受け取るために使用します。

〔説明〕
売買成立前に買主に提供する見積書です。
見積書ですので公的な証明を受ける事はできません。
商談が発生する際に、輸出者から最初に出す書類でもありますのですぐに提出できる準備をしておきましょう。

【プロフォーマインボイス テンプレート】

コマーシャルインボイス(Commercial Invoice)とは?

日本語:商業送り状
目的:請求書、取引明細書、輸出入申告
使用するタイミング:売買成立前、輸出入通関時
用途:請求時に(売主に対する)送金の際に使用します。
   輸出通関の際には税関へ提出します。

〔説明〕
もっとも多く使われるインボイスです。
日本で使われる請求書と同じ役目をしており、輸出貨物の全ての情報が記載されている明細書も兼ねる書類です。
カスタムズ・インボイスを兼務する書類でもありますので、全ての貿易取引において必要な事を理解しておきましょう。また、グループや支店など同一会社同士の輸送にも、高価な商品の輸送の際には必要になる場合もあります。
※コマーシャルインボイス以外にパッキングリスト等が必要になります。
【コマーシャルインボイス テンプレート】

【パッキングリストについては下記で説明しています。】
【テンプレ付き】パッキングリストとは?5分で覚える貿易実務

シッピングインボイス(Shipping Invoice)とは?

日本語:船積送り状
目的:輸出入通関
使用するタイミング:出荷案内時、配送手配時、輸出通関時
用途:船済み経費を輸入者に請求する際に使用します。

〔説明〕
日本で言う納品書のようなものです。
出荷案内と積荷費用の請求をする際の代金請求書でもありますが、取引決済に活用する事は書類有効性は低くなっているためお勧めしません。

カスタムズインボイス(Customs Invoice)とは?

日本語:税関送り状
目的:輸入申告
使用するタイミング:輸入通関時
用途:輸出者が作成し輸入者によって輸入国税関に提出されます。

〔説明〕
輸入貨物に対して適正な課税価格を決定するために必要な書類です。
カスタムインボイスによってこの課税価格が決定します。特定の国(カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ等)へ輸出する場合に必要な書類です。

コンシュラーインボイス(Consular Invoice)とは?

日本語:領事送り状
目的:脱税の防止、貿易統計資料作成
使用するタイミング:輸入通関時
用途:輸出者が作成し輸入者によって輸入国税関に提出されます。

〔説明〕
輸入者の要求により作成する書類でカスタムインボイスと似ています。
ただ、カスタムズインボイスは税関の認証を受ける事に対して必要な書類ですが、コンシュラーインボイスは領事の認証を受けるために必要な書類です。

まとめ

比較して見ていくと、それほど複雑ではなく日本のビジネスと同等に、
見積書➡請求書➡配送手配➡納品書という順番で進んでいきます。
基本的に、この認識をしておくだけで慌てる事なく進めていけると思います。

基本的にはプロフォーマインボイスとコマーシャルインボイスさえをもっていれば特別に不自由する事はありません。
ただ、国によって仕様が異なる事もあるので購買者である海外企業に輸入する際に特別に必要な書類がないかを商談時には聞いておくようにしましょう。

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