海外輸出入で必要な5種類のインボイスの違いを徹底解説

海外輸出入で必要な5種類のインボイスの違いを徹底解説

この記事は2023年10月2日に更新されました。

海外企業に商品の販売をする際にはインボイスの発行が必要になります。
しかしその種類が多く、「何をいつ準備すれば良いのかわからない」と思ったことはありませんか?
そこで今回は、海外取引で必要なインボイスの種類と役割をまとめてみました。

インボイスの種類

インボイスは、

・プロフォーマ・インボイス(Proforma Invoice)
・コマーシャル・インボイス(Commercial Invoice)
・シッピング・インボイス(Shipping Invoice)
・カスタムズ・インボイス(Customs Invoice)
・コンシュラー・インボイス(Consular Invoice)

の5種類に大きく分けられます。

これらのインボイスは必要となるタイミングが下記の図のように分かれています。

インボイスPNGしん

ご覧の通り、日本のビジネスにおける見積り書、請求書、納品書と同じような役割があります。
それでは、5種類のインボイスを詳しく見ていきましょう。

プロフォーマ・インボイス(Proforma Invoice)

売買成立前に買主に提供する見積書です。
見積もりの発行時に、輸入国政府の輸入許可を受け取るために使用します。
見積書ですので、公的な証明を受ける事はできません。
商談の発生時に輸出者が最初に提出する書類でもありますので、早めに準備をしておきましょう。

コマーシャル・インボイス(Commercial Invoice)

日本での請求書と同じ役目をしており、輸出貨物の全ての情報が記載されている明細書も兼ねる書類です。
請求時の売主への送金や、輸出入通関時の税関への申告のために使用します。
後述するカスタムズ・インボイスを兼務する書類でもありますので、全ての貿易取引において必要なことを理解しておきましょう。
また、グループや支店など同一会社同士の輸送でも、高価な商品の輸送の際には必要になる場合もあります。

コマーシャル・インボイス以外にパッキングリストなどが必要になりますので、合わせて以下の記事もご覧ください。

【テンプレ付き】パッキングリストとは?5分で覚える貿易実務

シッピング・インボイス(Shipping Invoice)

日本で言う納品書のようなものに当たります。
出荷案内と積荷費用の請求をする際の代金請求書でもありますが、書類有効性低いため、取引決済に活用することはおすすめしません。

カスタムズ・インボイス(Customs Invoice)

特定の国(カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ等)へ輸出する際に、輸入貨物に対して適正な課税価格を決定するために必要な書類です。
輸出者が作成し、輸入者が輸入国税関に提出します。

コンシュラー・インボイス(Consular Invoice)

輸入者の要求により作成する書類です。
脱税の防止や貿易統計資料の作成のため、輸出者が作成し、輸入者が輸入国税関に提出します。
カスタムズ・インボイスと似ていますが、コンシュラー・インボイスは税関ではなく領事の認証を受けるために必要な書類です。

まとめ

比較して見ていくとそれほど複雑ではなく、日本のビジネスと同等に、
見積書➡請求書➡配送手配➡納品書
という順番で進んでいきます。

基本的にはプロフォーマ・インボイスとコマーシャル・インボイスさえ準備していれば、特段困ることはありません。
ただ、国によって仕様が異なることもあるため、取引の際には相手の海外企業に特別に必要な書類がないかを聞いておくようにしましょう。

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