日本一の貿易港とは?日本の貿易港まとめ

島国日本は経済的な目的や多数の港を開港し、海外との貿易を行っています。東京港、横浜港、川崎港、大阪港、神戸港などの23の港は、外国との貿易をおこなううえで特に重要な港とされており、その他の港も含めると1000以上の港が存在します。
1000以上ある港の中から1番貿易が盛んな港はどこなのでしょうか。
1:貿易港とは
貿易港とはその名の通り貿易のために貨物が運ばれる港を指します。貿易港には海運による貿易を行うための大型な船舶が出入する海の港以外にも、空輸によって貿易を行うため空港も貿易港になり得ます。
世界から見た時、日本は繁栄しているか否かと問われれば、答えは当然イエスとなります。根拠には様々な見地による意見がありますが、経済的、物的な見地に立てば、日本は物で溢れており豊かであるからという理由が挙げられるでしょう。
島国でありながら世界を経済的にリードしていく立場にあるのは、大規模に貿易をして世界の経済にも深く関係しているからという理由もあります。
1-1:日本の貿易港一覧
千葉県千葉市に位置する千葉港と愛知県名古屋市に位置する名古屋港、神奈川県横浜市にある横浜港は日本の三大貿易港はと呼ばれています。貿易港としての業績を見る際には、金額をベースとして考えるか、それとも貨物量をベースとして考えるのかという問題がありますが、これら3つの港は日本国内でも金額、量共にトップクラスの規模を誇っています。これら3つに兵庫県神戸市にある神戸港、福岡県北九州市にある北九州港が加わると五大貿易港と呼ばれます。
これらの貿易港は必ずしもランキングの上位を占めているとは言い切れず、貿易額や貨物量が多く代表的な港となっている点には注意しなければなりません。それぞれの位置関係は非常に重要で、日本国内にある経済の中心でもある都市部もしくは工業地帯の近場に位置していることが分かります。
2:日本一の貿易港は?
それでは、輸出入の金額をベースとした場合に、日本一の取引額となる港はどこになるのでしょうか。答えは「成田国際空港」となります。
海運による貿易は確かに多くなされており、量をベースとした場合には成田空港よりも多くの物が運ばれていますが、取引の金額を考慮すると空輸の方が高い金額の取引がなされているという原因があります。成田空港の輸出額と輸入額は国内第一位を誇ります。
2-1:成田空港が日本一の貿易港になった理由は?
出典:(成田空港貨物ターミナル 各種データ | 成田国際空港公式WEBサイト)、開港以来の国際航空貨物取扱量実績
開港以来の国際航空貨物取扱量実績は右肩上がりで成長を続けています。成田空港が日本一になった理由は、輸出入する物の単価によるところが大きいです。飛行機は船と比較するとそれほど多くの物を運ぶことはできませんが、その分早く物を届けられるという特徴を持っており、そのため空の便による輸出入には採算が取れるように小さくて量は多く運べないものの値段が高い物が選ばれるようになり、その結果成田空港が日本一の貿易港になったのです。
2-2:輸出入品目は
小さくても値段が高い物、という条件は漠然としていますね。2015年度の成田空港からの輸出入構成比は以下の通りとなっています。
輸出品目…半導体電子部品、科学光学機器、映像機器など
輸入品目…事務用機器、半導体電子部品、科学光学機器、魚介類
出典:(成田空港貨物ターミナル 各種データ | 成田国際空港公式WEBサイト)
輸出においても輸入においても目立つのが半導体電子部品や化学工学機器です。これらは大きさも自動車のように大きくなく、それでいて値段についても単価が高いという特徴を兼ね備えています。また魚介系の輸入額が高くなってきているのも特徴で、これにはマグロなどの魚介類は鮮度によって値段が常に変動することになるため、冷凍した上で素早く輸送する必要があるという目的が垣間見えます。
3:まとめ
日本は海外との貿易を活発に行うことによって、島国でありながら現在の豊かさを保っています。輸出入の金額の高さから見た時、日本一の貿易港となるのが成田空港で、これには輸出入品目の単価が高いという特徴があります。代表的な品目は半導体電子部品で、単価が高く、空輸のように量を運べない輸送方法であったとしても採算が取れるのも特徴です。また、近年では魚介類も空輸されるようになってきているのも成田空港を日本一の貿易港にした要因でもあります。