日本人はどのあたり?世界の平均身長ランキング
旅行に行ったりSNSを見ていたりすると、「外国人って何でこんなに背が高いんだろう?」と思いませんか?
日本の中でももちろん身長の高い人や低い人がいますが、例えば日本のスポーツチームを見ていても、他国に比べて小さく感じることがありますよね。
そこで今回は、世界の中で日本人の平均身長ってどのくらいなのか、そしてその差はどこから来ているのか、という素朴な疑問を明らかにしていきます!
世界と日本の平均身長
こちらはWorldData.infoに掲載されている、2019年時点での平均身長の国際比較です。
世界で統一した測定方法があるのではなく、国によって測定する時期や年齢なども異なり、あくまでも各国がそれぞれの統計として出す資料で完全にフェアな比較ではありません。
しかし、日本人の身長が世界で大体どの程度なのかはわかります。
上記ページでランキングを確認してみると、世界一身長が高い国は、男性184cm、女性170cmでオランダです。
その後はモンテネグロ、デンマーク、エストニアなど、ヨーロッパの国々が上位を独占していることがわかります。
日本はというと、男性が172cm、女性が158cmと、この125か国を対象としたランキングでは下から数えた方が早い順位でした。
日本人男性とオランダ人女性の平均身長が同じぐらいだというのは、ちょっと悔しいですね。
世界一身長が高い国の秘密
今では世界一の平均身長を誇るオランダも、200年ほど前を遡ると、ヨーロッパの中では低身長の国だったようです。
一体何がオランダの人々の急成長を促したのでしょうか?
食生活
まず挙げられるのは、食生活です。
日本経済新聞の記事によると、オランダは輸出において世界2位の農業大国です。
酪農は力を入れている農業の一つのため、オランダの食卓には名産であるチーズを中心にカルシウム豊富な乳製品が並びます。日本でも背を伸ばしたいなら牛乳と言われるように、やはり乳製品の力は偉大なようです。
また、主食はジャガイモ、普段飲む水は硬水なので、ミネラルも十分。
身長を伸ばすのに欠かせない栄養素が普段の食生活でたっぷり摂取できる環境にあるのです。
気候
それから意外にも、気候も身長に関係するようです。
オランダの気温は、夏は涼しく冬は少々寒いという、日本に比べると1年中低い傾向にあります。
人間をふくむ恒温動物は、環境に応じて自分で体温をコントロールしないといけないですよね。
体長、つまり身長が大きいほど熱を体内にため込みやすいため、寒いところで暮らす動物ほど身体も大きくなる、というわけなのです。
これについて気になる方は、ベルクマンの法則で調べてみてください。
遺伝子
最後に元も子もないことを言いますが、やはり結局は遺伝子が大きく関与していると言えるでしょう。
上記のような理由で身長を伸ばしたオランダの人々の遺伝子を受け継いだ子孫たちの身長が高くなるのは、確かに当たり前のように思えます。
実は近年では、オランダ人がオランダ人以外の人と結婚したり、他の国の人が移り住んできたりということもあって、平均身長が少し縮んでいるようなんです。
それでも高いことに変わりありませんが、身長の高さに及ぼす遺伝子の影響力の強さがわかりますね。
と、ここまでいくつかその理由と思われる事象を挙げましたが、オランダ人が急激に身長を伸ばした理由は今でも明確になっておらず、学者の中でも研究が進められています。
もし明らかになれば、高身長になるのも夢ではないかもしれませんね…!
実は成長期を迎えていた日本
さて、そんなヨーロッパと比べるとどうしても小さいと思えてしまう日本ですが、昔と比べるとかなり成長しているんです。
上記画像は、社会実情データ図鑑に掲載されていた、30歳代の日本人の平均身長・体重の推移です。
戦後間もない頃は今よりも10cm近く低かったのが、高度経済成長に合わせて欧米の食事や生活スタイルが浸透してきたところ、日本人の身長はぐんと伸びました。2000年頃までは右肩上がりだったようです。
しかし最近では、食生活の変化によるカルシウム不足やインターネットの普及による睡眠不足など、時代の移り変わりによって生じた様々な要因が日本人の身長の伸びを止めていると言われています。
グラフを見てもここ数年は横ばいになっていることがわかりますね。
決して高身長が良くて低身長が悪いということはありませんが、健康的な生活を送っていたら身長も伸びた、という結果になれるのであれば心掛けて損することはないでしょう。
ヨーロッパの人々と文字通り肩を並べる日は果たして来るのか…要注目ですね。
まとめ
世界と日本の平均身長を比べ、高身長の秘密や日本のこれまでの推移について見てきましたが、いかがでしたか。
先述した通り、高身長であることが正しいわけではありません。みなさんもご存知のように、身体が小さいことを生かして海外で活躍するスポーツ選手を数多くいらっしゃいます。
海外と比較することで、日本という国をより客観的に見つめる一方、海外との違いばかりに目を向けるのでなく、日本ならではの良さを知る。
身長に限らず、あらゆる分野において大切な考え方なのではないでしょうか。