【2026年版】フィリピン進出は「マニラ一点突破」で攻めろ。島国の物流リスクを越える生存戦略
「フィリピン市場は人口ボーナスもあり、成長著しい魅力的な市場だ」
「まずはコストを抑えて、ECで全土に向けてテスト販売をしよう」
もし、あなたの会社の2026年の海外戦略資料にこのような文言が並んでいるなら、今すぐ見直しが必要です。
私たちCOUXUは、現場で数多くの日本企業の挑戦と、そして「撤退」を見てきました。
結論から申し上げます。
2026年、日本企業がフィリピン市場で勝つための唯一の解は、「マニラ首都圏への一点突破」による「実店舗(リテール)攻略」です。
「フィリピン市場=国全体」と捉えて広域に攻めようとすれば、必ず「島国の物流」という高い壁に阻まれます。
本記事では、机上の空論ではない、現場の痛みから導き出した「2026年に実行すべきフィリピン市場の攻略ロードマップ(具体的なやり方)」を公開します。
フィリピン市場の現実は「島国」という物流の悪夢
なぜ、多くの企業がフィリピン市場で「まずはEC」を選び、そして失敗するのか。
その原因は、フィリピンという国の地理的特性を甘く見ていることにあります。
地図には描かれていない「コールドチェーン」の断絶

フィリピンは7,000以上の島々からなる島国です。
マニラやセブといった主要都市を一歩出れば、そこは物流の「未開拓地」です。日本のような、全国翌日配送や、温度管理が徹底されたクール便(コールドチェーン)は存在しません。
私たちの支援現場でも、このようなトラブルが後を絶ちません。
- 「地方からのEC注文に対応したが、配送に2週間かかりキャンセルされた」
- 「冷蔵必須の食品を送ったが、常温トラックで運ばれ、ドロドロに溶けて届いた」
- 「そもそも住所が特定できず、商品が返送されてきた」
これらは運送会社のミスではなく、インフラの限界です。
2026年現在においても、フィリピン全土を対象としたEC物流網は、日本企業が求める品質レベルには達していません。
ここで消耗戦を挑むのは、戦略としてあまりにリスクが高すぎます。
競合は「韓国」と「欧州」
さらに、市場には強力なライバルが存在します。
特に警戒すべきは、地理的に遠い「欧州企業」がなぜ価格競争力を持っているかです。
- 韓国企業(プロモーションの支配):
圧倒的な資本力でマス広告を打ち、K-POPカルチャーと共に若者のトレンドを支配しています。「韓国製=クール」というブランディングが完成しています。
- 欧州企業(特恵関税制度 GSPの活用):
ここが日本企業の盲点です。
欧州企業は「特恵関税制度(GSP)」などの貿易優遇措置を巧みに活用しています。
GSPとは、発展途上国の経済支援を目的に、関税を無税または低率にする制度のことです。フィリピンと欧州間ではこの優遇措置(またはそれに準ずる貿易協定)により、関税コストが極限まで抑えられています。結果として、「欧州からの輸送コスト」を「関税メリット」で相殺し、現地の棚に並ぶ頃には日本製品と変わらない、あるいはそれ以下の価格で販売されています。
「日本はフィリピンに近いから、物流費と価格で勝てる」という考えは、もはや通用しないのです。
物流リスクを抱えながら、価格競争力でもPR力でも不利な状況で戦う。これが「なんとなく全土へ」進出した企業の末路です。
2026年の勝ち筋は「マニラ」の「実店舗」にあり

では、日本企業に勝機はないのか?
いいえ、あります。
私たちが提言する2026年の戦略はシンプルです。
「市場を『フィリピン』ではなく『マニラ』と再定義し、ECではなく『実店舗』の棚を奪う」
この戦略が最強である3つの理由を解説します。
1. 「マニラ」なら日本の品質を守れる
マニラ首都圏に限れば、物流インフラは整っています。
三越(MITSUKOSHI BGC)のような日系百貨店や、高級スーパーマーケットも存在し、そこへの配送であればコールドチェーンも機能します。
「商品を腐らせずに届ける」という当たり前の品質管理ができるのは、現時点ではマニラを中心とした一部エリアのみです。
2. フィリピン人にとってモールは「エンタメ」である
フィリピン、特にマニラの人々にとって、ショッピングモールは単なる買い物場所ではありません。
高温多湿な気候の中、エアコンの効いた快適な空間で、家族や友人と時間を過ごす「最大の娯楽施設」です。
現地の消費者は、スマホの画面(EC)でスペックを比較して買うのではなく、「モールで実物を見て、触って、体験して、その場の高揚感と共に買う」のです。
この消費行動のど真ん中に商品を置くことこそが、最短のブランディングになります。
3. ターゲットは「見栄」と「家族愛」
2026年、マニラの中間層・富裕層の購買意欲は「質」へとシフトしています。
特に以下の2つのニーズは強烈です。
- 「プチ富裕層」の承認欲求:
家や車は買えなくても、「ちょっといい化粧品」「週末の贅沢な食事」にはお金を惜しみません。 - 家族(子供・孫)への投資:
フィリピンの家族の絆は日本以上に強固です。「自分のものは安くても、孫の口に入れるものは安全な日本製品がいい」というニーズは、食品・日用品メーカーにとって最大のチャンスです。
実践:半径1kmの「逆・指名買い」戦略

「マニラの実店舗が良いのはわかった。でも、無名の日本商品なんて置いてくれないだろう?」
そう思われたかもしれません。
だからこそ、従来の「お願い営業」ではなく、「バイヤーにNoと言わせない証拠」を作る戦術が必要です。
私たちが推奨するアクションプランは以下の通りです。
Step 1:ターゲット店舗の「半径1km」を狙い撃つ
マニラ全域ではなく、商品を置きたい店舗(例:BGCエリアの高級スーパー)の半径数キロ圏内に絞って、Web広告(SNS)を配信します。
ターゲットは、その店舗の商圏に住む「日本製品に興味がある層」です。
Step 2:「どこで買えるの?」を集める
広告の目的は、商品の認知だけではありません。
「これ欲しい!」「どこで買えるの?(Where can I buy this?)」という熱量の高いコメントや問い合わせを獲得することです。
この「消費者の生の声」をリスト化します。
Step 3:顧客リストを武器に商談する
バイヤーとの商談で、商品のスペック説明は二の次です。
こう伝えてください。
「御社の店舗のすぐ近くに、この商品を『今すぐ欲しい』と言っている人がこれだけいます。商品を置けば、彼らは明日、御社に来店します」
これは売り込みではなく、「売上のプレゼント」です。
ここまで準備してくるメーカーは皆無です。
だからこそ、商談の成約率は劇的に上がります。
結論:まずは「100個」のサンプル調査から
2026年のフィリピン市場攻略において、大規模な投資や、全土へのバラマキは不要です。
必要なのは、「マニラ」という局地戦で確実に勝利し、そこを拠点にファンを広げていくという着実な歩みです。
いきなりコンテナで商品を輸出する必要はありません。
まずは、あなたの自信作(自社商品)がマニラの消費者にどう受け入れられるか、「100人規模のサンプル調査」から始めてみませんか?
- 「現地の味覚に合うのか?」
- 「いくらなら買われるのか?」
- 「どの層(マダムなのか、若者なのか)に刺さるのか?」
私たちCOUXUでは、商品の現地配送から消費者へのヒアリング、そしてそのデータを用いたバイヤー商談までを一気通貫で支援しています。
「今年こそ、フィリピン市場で成果を出したい」
そうお考えの経営者様、事業責任者様。
まずは私たちの「市場適合性診断」で、貴社商品のポテンシャルを確かめてください。
現場を知り尽くしたプロが、忖度なしの戦略を提案します。
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