日米両政府は9月4日、7月の日米合意に関する了解覚書に署名するとともに、共同声明を発出した。このうち、投資イニシアティブの大枠について日米の共通理解を確認するための了解覚書では、日本による5,500億ドルの対米投資の対象分野や選定方法などが記載された。

                  
                          
            
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セカくん
えっ、日本がアメリカに5,500億ドルも投資するんすか!?桁がデカすぎてイメージできないっす…。
コネ姉さん
そうね、これはとてつもない金額。でも背景には、トランプ政権の“ディール外交”があるのよ。7月に合意した内容を明文化するかたちで、今回の「了解覚書」で詳細が出てきたの。
ボス
ふむ…要するに、日本がアメリカの戦略分野に投資する代わりに、関税を免除してもらうって仕組みか。
コネ姉さん
まさにその通り。対象分野は半導体、医薬品、エネルギー、AI、造船、量子コンピューティングまで多岐にわたるわ。これらはアメリカが「安全保障上の要」と位置づけている領域ね。
セカくん
でもその投資先って、日本が自由に決められるんじゃないんすね?
コネ姉さん
うん、そこがポイント。実際には、アメリカ大統領が主導する「投資委員会」の推薦を経て最終決定されるのよ。しかも日米から構成される「協議委員会」との協議も前提にあるけど、最終的な権限はアメリカ側にある構図。
ボス
なるほどな…。日本は資金提供を拒否できるけど、その場合は関税を上げられる可能性がある、と。言い換えれば、“投資しないと制裁される”構造だな。
コネ姉さん
そういう圧力的な仕組みが組み込まれているの。もちろん、日本は「裁量権」を持ってるけれど、それを行使すれば報復関税というリスクが付きまとうわけ。
セカくん
ていうか、そこまでしてアメリカに投資して、ちゃんとリターンはあるんすか?
コネ姉さん
それがまた複雑なのよ。プロジェクトごとに**特別目的会社(SPV)を設立して、そこから投資収益がドルで分配される仕組みになってるの。でも最初は日米で50%ずつ、その後は米国90%:日本10%**の配分になるのよ。
ボス
ほう…投資リスクは日本が負って、果実はアメリカが多めに持ってくってわけか。まるで“分配は友情で、統治は現実で”だな。
セカくん
つまり日本にとっては、経済的というより政治的な投資ってことっすか?
コネ姉さん
その通り。これは“経済の皮をかぶった地政学”なの。米中対立が深まる中で、日本はアメリカのサプライチェーン再構築に組み込まれる一方で、独自の戦略判断がしづらくなってきてる。
ボス
覚書には法的拘束力がないとはいえ、現実的には相当な重みを持つってことだな。表面は協力、裏は駆け引き…外交の常だ。
コネ姉さん
ええ、特に今回のように産業政策と通商政策が一体化してるケースは、企業にとっても注視が必要よ。どの分野に、どの企業が、どう巻き込まれるか——これからが本番ね。