米国商務省国際貿易局(ITA)は7月17日、中国原産のグラファイト(黒鉛)に対するアンチダンピング関税(AD)の賦課の仮決定を発表した。7月22日付の官報で公示予定だ。これに先立って、ITAは5月20日に中国原産の黒鉛に対する補助金相殺関税(CVD)の賦課の仮決定を発表し、5月28日付の官報で公示していた。


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コネ姉さん:中国原産の黒鉛に対するアンチダンピング関税(AD)が仮決定されましたわね。なんと税率102.72%!しかも補助金相殺関税(CVD)も11.58%とかなり高い水準ですわ。
セカくん:えっ、黒鉛ってEV用バッテリーの負極材に使われるやつっすよね?これって日本の電池サプライチェーンにもヤバくないっすか?
ボス:ふむ…黒鉛ってそんなに重要だったのか。ブレーキ材にも使うなら、自動車産業全体が影響を受けそうだな。
コネ姉さん:はい、天然黒鉛も人造黒鉛も関税対象ですの。特に天然黒鉛はリチウムイオン電池に不可欠で、中国は世界の主要供給国。影響は避けられませんわ。
セカくん:しかも、日系企業も中国で製造してる分には93.50%のADって…うーん、安く調達できなくなるっすね…。
ボス:その上、追加関税やIEEPA、301条、232条…いったい何重に関税をかけるつもりなんだ?これは実質的な輸入抑制策だな。
コネ姉さん:まさにその通りですわ。黒鉛は「経済安全保障」上の重要鉱物として扱われ始めており、米中の戦略的競争の一環として位置づけられてますの。
セカくん:でも、12月の最終決定までには税率が変わる可能性もあるっすよね?企業としてはどう備えればいいっすか?
コネ姉さん:まずは、在庫確保と原材料の代替先確保が急務ですわ。また、米国内での調達や東南アジアでの生産移管も検討対象ですの。
ボス:ふむ…でも今さら調達先を変えるのも時間がかかる。製造スケジュールに支障が出なければいいが。
コネ姉さん:だからこそ、CBW(保税倉庫)やFTZ(外国貿易地域)の活用、USMCAのルールを駆使することで、輸入コストの平準化を狙うことが重要ですわ。
セカくん:黒鉛関連の規制って中国でも最近強化されたっすよね?輸出制限技術に追加されたし、ダブルで挟み撃ちって感じっす…。
コネ姉さん:その通りですの。米国が輸入制限、中国が輸出制限。この構図は「戦略物資の武器化」が進んでいる証拠ですわね。
ボス:やれやれ…いよいよ企業も地政学リスクを無視できなくなったな。原材料ひとつで事業全体が左右されかねんというわけだ。