物流で使う『バンニング』『デバンニング』とは

物流で使う『バンニング』『デバンニング』とは

バンニング・デバンニングと言う言葉を聞いたことはありますか?

聞き慣れていない言葉なのでピンと来ない方がほとんどでしょう。貿易物流で知っておかなければならない言葉です。

今回はそんなバンニング・デバンニングの意味と使いかたをご紹介いたします。

1.『バンニング』『デバンニング』とは

コンテナから荷物を取り出す作業のことを「デバンニング」、コンテナに荷物を詰める作業を「バンニング」と言います。荷主、または代理人が直接行う場合と、船会社の委託を受けた港湾運送業者が行う場合と2パターンがあります。貨物の数量、形態などを確認するレポートが作成され、荷積み作業では、あらかじめ貨物の重量や大きさなどを計算してコンテナ内の積み付け図を作成します。従来は、港湾地区に貨物を輸送し、そこで作業を行っていましたが、現在では自社工場で輸入通関を済ませて、直接荷積みを行う場合も多いです。自社工場で行うことを「工場バンニング」と言います。

荷物が目的地に着いたら、デバンニングです。コンテナの扉を開ける際にはシールを確認して、書類に記載されているものと合っているか確認してから、デバンニング作業に移ります。コンテナのデバンニング作業は、トラックなどより荷卸し作業に手間がかかります。長時間になってしまうと、待機料が発生する場合がありますので、速やかなデバンニング作業が要求されます。輸送中にコンテナ内の貨物が荷崩れしていたり、扉を開けたときに貨物が飛び出してくる可能性もあるので、速やかに、かつ慎重に作業します。

1-1:デバンニング・バンニングの作業料金の具体的な算出方法


デバンニング作業料とバンニング作業料を総称して「荷役料」と言います。
荷役料は貨物によって取り決める単価は変わってきますが、代表的な算出方法をご紹介します。貨物の形状が同じ物の場合は、一律の料金を設定します。1個当たりの個建荷役料は、バンニング1個30円、デバンニング1個30円といった感じです。出庫も入庫も同じ料金である場合が多いです。
容積に設定単価を掛ける容積建て荷役料では、入庫料、出庫料ともに1㎥につき1000円と設定した場合、容積が0.03㎥の貨物を50個入庫するなら、1000円×0.03(㎥)×50個=1500円となります。例えば「デバン入出庫エムスリー-2700円」というと、デバンニング作業料と入庫料、出庫料の3工程をまとめて、単価2700円で容積建て計算します、ということになります。

2:デバンニング・バンニングを行う際の注意点

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荷積み作業では、国際検疫基準によって貿易に使用される木材梱包材やパレット、これらを固定するダンネージ材やショワリング材(木っ端)も熱処理されていること、それを証明するスタンプが捺印されていることが決まっています。したがって、誰にでもできる作業ではありません。
作業を行う場合は、船の揺れなどで壊れやすい物に注意し、木のスティック、鉄線などでコンテナの壁に固定します。また、二重カートンにしたり、パレットに載せてラップでくるむなどの工夫も必要です。また、基本ですが重い荷物は下に、軽い荷物は上に積むようにします。

3:まとめ

物流用語は聞きなれないものが多いですが、今回は「バンニング」と「デバンニング」についてまとめました。荷物を破損させないように、慎重に行う必要のある作業です。
貨物を輸送するコンテナには、20フィートと40フィートの2種類があります。貨物の種類、形態、数量、容量などにより、どちらかのコンテナを選びます。荷主が選ぶ場合と乙仲業者が選ぶ場合があります。コンテナが決まったら、どこで荷積みするかを決めます。貨物を出荷する場所か、トラックなどで代理人の倉庫に運ぶか、状況に応じて決定します。荷積みの際には、貨物の総重量、容積が基準内であるかを確認しましょう。積むときには偏重にならないようにします。コンテナ詰めする貨物がしっかり梱包されているかもチェックします。デバンニングの際には、壊れやすい物なのか壊れにくい物なのか、パレット積みなのかバラ積みなのかに留意し、貨物を壊さないように慎重に荷下しします。デバンニングの方に、より気を使って行います。

商品に傷がついては元も子もないのでバンニング、デバンニングを行う際は信頼のおける業者にお願いしましょう。

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