貿易実務検定ってなに?資格内容や勉強方法を簡単解説!
この記事は2024年2月13日に更新されました。
海外進出に欠かせない「貿易」という要素。
その知識や能力が身に着けられる資格があることをご存知でしたか?
今回は貿易実務検定について、その内容やレベル感、勉強方法などを簡単に解説していきます。
貿易実務検定とは
貿易実務検定とは、1998年に日本貿易実務検定協会が設立した資格です。
上から順に、A~Cの3段階でレベル分けされています。
・C級
貿易実務を1~3年以上行っていて、貿易実務に関する最低限の知識を有しているレベル。
・B級
貿易実務を1~3年以上行っていて、指示を仰ぎながら行動できる中堅層レベル。
・A級
貿易実務を3~4年以上行っていて、独自で判断して行動できるレベル。
国家資格である通関士に比べ、マーケティングや商談、契約、代金決済や信用状、クレームに至るまで、貿易実務を行っていく上で習得しておくべき内容について幅広く学ぶことができます。
通関士については以下の記事でも取り上げていますので、併せてご覧ください。
検定概要について
それでは、級ごとの細かい内容について見ていきましょう。
C級
開催日程:年5回
受験料:税込6,270円
問題形式:選択式
科目:貿易実務 / 貿易実務英語
合格点:2科目200点中160点(80%)を基準として試験委員長の定める点
合格率:60~70%
まずはこのレベルで基礎固めをしてから、上級レベルに臨みましょう。
多いと2,000人以上が受験していますが、比較的合格率は高いです。
B級
開催日程:年3回
受験料:税込7,480円
問題形式:選択式
科目:貿易実務 / 貿易実務英語 / 貿易マーケテイング
合格点:3科目300点中210点(70%)を基準として試験委員長の定める点
合格率:40~50%
受験者数は600~800人ほどで、半分の人が合格するかしないかというレベル感です。
A級
開催日程:年1回
受験料:税込12,760円
問題形式:選択式 / 記述式
科目:貿易実務 / 貿易実務英語 / 貿易マーケテイング
合格点:各回毎の基準点
合格率:30~40%
開催は年1回で、一気に受験者数は100人ほどに減ります。
合格点の目安もなく、合格の難易度がかなり上がっています。
おすすめの勉強方法
ここからは、実際に受験した方々の経験を基に、おすすめの勉強方法をご紹介していきます。
独学
B級とC級については、選択式のみのため、独学で十分に合格できると言えます。
おそらく多くの受験者の方が不安だと思われる貿易実務英語に関しても、商業英単語をしっかりと身につけ、ビジネスレターや貿易書類のフォーマットさえ理解しておけば、中学レベルの英語力でも簡単に突破することができるでしょう。
主催の貿易実務検定協会が出版している、日本貿易実務検定対策講座と同じ参考書や問題集での独学がおすすめです。
公式ホームページからも購入の申し込みが可能です。
オンライン講座
A級に関しては、記述式であることも含め、実務経験者でも苦戦してしまうことが多いです。
そのため、費用を払ってでもしっかりと講座を受けることが、試験突破への一番の近道と言えるでしょう。
その方法の一つに挙げられるのが、通信講座です。
貿易実務検定が公式に開講しているものから、資格勉強の学校がコースで開講しているものまで、幅広い選択肢の中から選べます。
時間に融通が利くためマイペースで進められますが、三日坊主になってしまいがちな方は要注意です。
通学講座
そんな三日坊主の方には、時間が拘束されるというデメリットがありますが、強制的に勉強に向かわなければならない環境を作り出してくれるルう学講座という方法もあります。
周りが勉強している中に身を置くことで刺激になり、お互いに情報交換して受験対策を立てることもできます。
コストパフォーマンスは悪いですが、一番確実な選択肢だと考えられます。
貿易検定取得者を採用している会社もある
国家資格ではありませんが、貿易関係の仕事の求人では、応募資格に貿易実務検定の取得者を挙げている企業も見受けられます。
民間資格であっても、貿易の知識が身についている人だというきちんとした証明にもなっているのです。
受験者には、勉強すれば合格ができるB級までを目安に励んでいる方が多いようです。
貿易関係の仕事に就きたい方は、受験の検討をしてみてはいかがでしょうか?