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【信用状(L/C)】の内容に問題があった時の対処法

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貿易決済を円滑化するための手段として利用されている信用状(L/C)ですが、もしその内容にトラブルがあった場合どうしたらいいのでしょうか。様々なケースからの対応策を解説いたします。

1:「信用状(L/C)」に不備がある場合

L/Cとは、Letter of creditの略で国際貿易においての信用状を意味します。

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出典:貿易キャラナビ

国際貿易は言葉やビジネスの習慣も違う国同士でおこなわれる売買のため、さまざまなリスクが生じる可能性があります。

輸入業者と輸出業者が互いに決済について不安を抱いている場合、銀行が代金の支払いを保障することで代金が回収できないリスクを払拭することができます。非常に便利な決済方法ですが、実は銀行はあくまでも書類の点検業務しか責任を持ちません。

万が一不備(*ディスクレ)があった場合は、輸入者の裁量となり資金が回収できない場合(*アンペイド)や値引きを依頼されてしまうケースもあります。では具体的に不備になるケースとはどのようなものでしょうか。

ケース1:輸出地のハリケーンや台風など天候の著しい悪化
ケース2:製造工場の従業員のストライキ
ケース3:契約時には予期しなかった状況の変化

上記のように天災やストライキ、その他の状況の変化によりL/C発行当初の状況と大きく変わってしまっている場合、発行されたL/C条件のままでは履行できなくなるため変更(アメンド)が必要になります。

*ディスクレ・・・ディスクレパンシーの略。信用状付輸出取引において、買取銀行に提出された船積書類が、信用状条件に一致していない場合に用いられます。
「この書類はディスクレつき」のように使用され、ディスクレがあると信用状発行銀行は支払いの拒絶を行えるため、輸出国側銀行は買取に応じないのが通例です。

条件不一致解除の方法はいくつかあるが、原則は書類の差し替え、あるいは書類の訂正を行います。
ただ信用状条件に完全に一致した書類を作成するのは、大変でハードルが高いのも事実であり、結局は輸入者側が決済しやすい書類を作るのが一番です。

*アンペイド・・・支払い拒否のことです。例えば書類に不備が多く支払いを拒絶したいと言われたときは、L/C通知先の銀行にアンペイド(支払い拒否)の連絡をします。

2:対処法「アメンド」とは

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アメンドとは、英語で「Amendment(変更)」のことです。

貿易業界では「変更」のことを、「アメンド」と呼んでいます。

もしL/Cの内容に問題を見つけた場合、すぐにL/C条件の変更を依頼しなくてはいけません。アメンドでは開設依頼者、信用状受益者のいずれが一方的に訂正や修正をおこなうことはできません。
しかし原契約との相違や、内容の不備、記載誤り、買取書類作成上の訂正不可能項目などについて修正・訂正をおこなう必要がある場合、アメンドを発行することができます。

ただしアメンドが到着した場合はすべて輸出側の了解をとりつけるのが原則ですが、実際は輸出者が明らかに不利となる条件変更(金額の増減、有効期限の短縮など)を除き、輸出者の同意を不要とする形式で通知がおこなわれます。輸出者にはアメンドへの同意義務はないので、送られてきたアメンドに同意しないことも実質は可能というわけです。しかし、アメンド不同意後の船積は十分に注意する必要があります。

2-1:「アメンド」の流れ

実際に、輸出者が輸入車に条件変更を依頼する手順はどのようにしたらいいのでしょうか。アメンドの流れを見てみましょう。

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出典:貿易キャラナビ

まず輸出者が輸入者に条件変更の依頼をし、輸入者は開設銀行に変更を承認する旨、変更依頼書を提出します。開設銀行は、変更通知書を持って通知銀行に連絡をし、通知銀行は変更通知書を輸出者に発行します。そして輸出者がその内容を承諾するといったものです。

L/C発行の流れとほぼ同じように、L/C条件の変更も輸入者から輸入地や輸出地のふたつの銀行を経由し、輸出者へ通知書が届けられます。条件変更は受益者である輸出者、申請者である輸入者、開設銀行と通知銀行という4つの当事者がすべて合意した上で可能になるものです。

またL/C条件変更には、開設銀行の手数料が発生することになります。そのため輸出者の都合で変更を余儀なくされる場合は、輸入者は輸出者にその手数料を負担してもらうよう要求することもあるでしょう。また逆のパターンもありえます。

そのようなやり取りが発生するため、変更の手続きは時間と手間がかかるものですが、すべての当事者が同意している変更のため、変更後のL/Cも通常のL/Cと同様、輸出者、輸入者ともにL/C使用のメリットを保持したまま取引が可能となるのです。

3:まとめ

貿易の流れはひとつでも不備が発生すると、止まってしまったり、それに際する手続きが複雑になってしまう場合があります。アメンドの流れを知っておくことで、いざというときのハプニングにもそつなく対応できることでしょう。

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