【2016年最新版】今知りたい!世界から見た日本の貿易事情

【2016年最新版】今知りたい!世界から見た日本の貿易事情

2015年は安倍政権によるアベノミクスの影響により、日本経済としては全体的に上昇傾向がみられるようになり、徐々に景気回復の見込みが立ってきています。世界的に景気は不調傾向が続く中、このような景気の上昇はうれしい事です。
では、世界から見た日本の貿易事情としては、2015年の状況や2016年の見通しはどのような状況なのでしょうか?
そこで今回は日本の貿易事情について、特に輸出について重点的にご紹介していきたいと思います。

2015年の貿易状況

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2015年度の輸出金額は、2014年度に比べて1.6%の増の75兆8,610億円になりました。ただし、輸出価格自体は前年度比で3.9%と上昇したものの、輸出数量は2.2%の減少の見込みとなっています。
輸出金額が上昇した理由としては、昨年から続く円安が寄与していると考えられますが、対米ドルでは2014年度が銀行中根ベースで1米ドル109円76銭で、2015年度が現在の所121円70銭と前年度比で、約10%の円安米ドル高となっています。単純に考えると10%の輸出額の増加、数量の減少を加味しても、もう少し上昇していてもいいと考えられるのですが、何故4割弱の上昇地でとどまっているのでしょうか?

“輸出数量減少の原因とは?”

輸出数量減少の原因としては、そもそもの輸出仕向国の経済成長鈍化の影響を受けていると考えられます。これまで、世界経済の成長ペース以上の世界貿易量の伸びが見られましたが、最近では新興国の経済成長が2013年の5.0%から2015年は4.0%と鈍化の傾向が顕著に表れたため、世界的に貿易量の減少につながってしまったようです。
そして、輸出価格が微増にとどまった原因としては、対米ドル以外の通貨について円高傾向に転換されたことが原因となっています。対米ドルについては、自動車などの高付加価値商品中心に前年同期比で14.6%増と円安以上に増加しています。
ですが、米ドル以外の通貨、例えばユーロであれば、対ドルで15%の減価、そして円に対して12%の円高となっています。同様に、中国元を始めとするアジア通貨や、中南米通貨に対しても、程度の差はありますが、全体的に円高となっています。
また、日本の輸出の国別構成比に対しても、米国向けが輸出総額の2割を占めましたが、2000年度の3割超と比べると減少しています。このことから、対米ドルで円安が進行したにもかかわらず、輸出額の拡大が弱まっているのです。

そして、輸出総額の5割超を占める、アジア諸国が資源価格下落の影響による景気の低迷により、円高効果が強まって、対米ドルの円安効果を打ち消すことになりました。

2016年以後の輸出貿易の見通し

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こうした、近年輸出のシェアを増やしている、アジア向け輸出については、円高に加えて、数量の伸び悩みも見せているため、金額ベースでの落ち込みは大きくなる見込みとなっています。ですから、当面としては2014年度のような輸出金額の伸びは見込みづらく、2016年についてもこの傾向は継続し、輸出金額の水準に大きな変化を期待することは難しいと考えられています。
ただ、そうはいっても世界経済の成長ペースでは増加する傾向になると考えられており、2016年度は2015年度比の2.0%増加して、77兆3,870円になる見通しです。
それぞれの内訳としては、輸出数量が同0.5%増、輸出価格が同1.5%増の見通しとなっています。

結果として経済的には、現状右肩上がりということでしょう。

まとめ

さて、今回は世界規模での日本の貿易事情について、輸出にクローズアップしてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
円安と言われていますが、実際のところ対米ドル以外については、円高傾向になっており、輸出シェアの5割を占めるアジアへの輸出効果が鈍化傾向にありました。
今後もこのような状況が強くなっていることから、輸出事業に取り組む企業としては、単純に円安効果を期待して、米国への高付加価値商品の輸出を見出すことが効果的であると考えられます。
ただし、輸出量をみてもやはりアジアへの取引は見過ごせないと思います。アジアへの輸出を目指す企業としては、高付加価値商品というよりも、低価格で需要の高い商品を数多く輸出することが、現在のアジアへの円高傾向を打破する要因であると考えられるでしょう。

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