半袖のサンタさん!? 真夏のクリスマスを楽しむ国とその過ごし方
冬の一大イベントといったらクリスマス!
ですが、世界には私たちの住む日本などの国とは異なり、夏の一大イベントとしてクリスマスを楽しんでいる国があります。
半袖姿のサンタクロースの姿を見たことがある方もいらっしゃるとは思いますが、実際はどのようにクリスマスを過ごしているのか、知らない方が大半なのではないでしょうか。
そこで今回は、私たちにあまり馴染みのない真夏のクリスマス文化に絞って調べてみました!
南半球の国々
まず前提として、世界のクリスマスは、日本のように恋人と過ごすロマンチックな日ではなく、家族と過ごす大切な日として捉えられているのが一般的です。
そのためクリスマス本番の25日は街中のお店はどこも休業していることが多く、お家でゆっくり過ごすことが多いのだとか。
また、日本で言う年賀状のようにクリスマスカードを交換する文化が根付いています。
プレゼントも子どもにあげるだけではなく、大人同士も交換して楽しんでいるようですよ。
クリスマスという日への考え方が日本とは大きく異なることがわかります。
オーストラリア
日本の真下、オーストラリアもそんな国の一つです。
クリスマスシーズンの12月は最高気温25度を超える夏シーズンです。
クリスマス当日は、オーストラリアでお馴染みのBBQを楽しむご家庭が多いようで、島国ならではの新鮮なシーフードが中心に食べられています。
冬のクリスマスでは考えられない光景ですね。
オーストラリアらしさが溢れているポイントとしては、トナカイの代わりにカンガルーが、そりの代わりにモーターボートが登場しているイベントやグッズが見られる点です。
クリスマスツリーの飾りも他国のものと比べるとクリスマスカラーの赤よりも青などの寒色系が多く、涼しげな印象があります。
とは言いつつも、クリスマスカードや街中に現れるサンタさんの多くはきちんと冬仕様になっているようで、現地の方も「クリスマスといえば冬」という意識があることがうかがえました。
先述したオーストラリアらしいクリスマスは、現地の方々も「面白いから」という理由でやっていることが多いのではないでしょうか。
また、オーストラリアのクリスマスで特徴的なのが、翌日12月26日のボクシングデーです。
かつてクリスマス当日も働いていた使用人たちに、翌日に改めてプレゼントを渡し開けてもらう(Boxing)ための日として、イギリスやカナダといったキリスト教に関連する国でも認知されています。
近年では、労働者へのねぎらいの意味を込めたショッピングデーとして、大幅な値下げがされて多くの人が買い物に出かけているようです。日本にはない文化ですよね。
ブラジル
日本の裏側、ブラジルでもクリスマスは盛大に祝われます。
様々な国・地域にルーツを持つ方が多いブラジルでは、その祝われ方も各家庭によって異なるようです。
中でも共通してる文化だと考えられるのは、定番のクリスマススイーツとプレゼントの渡し方です。
ブラジルのクリスマスでは、パネトーネというブリオッシュ生地にレーズンなどのドライフルーツを混ぜ合わせた菓子パンがよく食べられます。
このパネトーネ、実は発祥の地はイタリアなのですが、本場から伝わってきて広まった今、なんとブラジルの方が消費量が多い年もあるのだそうです。まさに国際色豊かなブラジルならではのスイーツですね。
プレゼントについては、アミーゴ・セクレートという方法で渡すという楽しみ方があります。
相手はあらかじめくじ引きなどで決めてその人に合わせたプレゼントを用意し、クリスマス当日は誰から渡されるのかをワクワクしながらプレゼント交換をする方法です。
近年日本でも流行り始めているようなので、みなさんも機会があったらぜひチャレンジしてみてください。
温かい気候の国々
ここからは1年中温かい気候の国々のクリスマスシーズンを覗いていきましょう。
特に東南アジアの二か国を取り上げますが、キリスト教が大半を占める欧米とは異なり他宗教が多数派であったり多くの宗教が存在したりすることから、日本と似たようなクリスマスの祝われ方がされているように感じました。
しかし、日本や他の国のどこよりも賑やかで熱気に包まれた、まさに「寒くない」クリスマスがそこにはありました。
シンガポール
その中でも印象的だったのが、シンガポールのクリスマスです。
シンガポールには、幅広い価格帯の百貨店や小売店が立ち並ぶオーチャードロードや、近未来型植物園として知られるガーデンズバイザベイといった観光地が多く点在しています。
クリスマスシーズンになると、そこは大きなクリスマスツリーや豪華なイルミネーションで彩られるのです。
特に3.1kmにも及ぶオーチャードロードのクリスマスイルミネーションは圧巻で、毎年多くの人が訪れています。その道中でも屋台やストリートパフォーマンスの開催、ARでの映像体験などが楽しめるようです。
非常に豪華で現実離れしたクリスマスを体感できそうですね。
タイ
仏教が大半のタイでは、日本のように恋人と過ごす日としてクリスマスが大いに盛り上がってます。
イルミネーションや各イベントの開催があるのはもちろんなのですが、なんと言っても特徴的なのがその期間の長さです。
なんとタイではクリスマス翌日のみならず、1月、あるいは2月ごろまでクリスマスのデコレーションがされているところもあるのです。
お祭り好きな国民性が関係しているのか、楽しいクリスマスシーズンからおめでたい年明け、その後の旧正月までお祝いムードが続くそうです。
先述したシンガポールもそうですが、欧米とは違ったクリスマスの盛り上がりを見せているのがわかります。
まとめ
何か新しい発見はありましたでしょうか。
どういった環境や思いでクリスマスを過ごすのかは国や人によって異なりますが、みなさん一様に幸せな気持ちで楽しんでいることは変わりありません。
みなさんの今年のクリスマスの過ごし方の参考になったり、近い将来体験してみたい国のクリスマスが見つかったりしていたら幸いです!
参考文献
・SORTE Brazil magazine, 「ブラジル流クリスマスの過ごし方」, https://www.sorte-brazil.jp/blog/feature/brazil-christmas/