今”ニッポン”の中古が世界で熱い!!!
「失われた20年」を過ぎても、海外における日本製品への信頼は衰えを知りません。最近は陰りが見えているとはいえ、世界の工場である中国やその他発展途上国の商品もクオリティが高まり、評価が高くなってきました。
しかし、依然として日本製品や日本で使われていた中古品への人気は根強いものがあります。
“「メイド・イン・ジャパン」ならぬ「ユーズド・イン・ジャパン」”
ニッポンの中古品が海外でウケている理由はどこにあるのか、見ていきましょう。
ファッションでも「ユーズド・イン・ジャパン」
出典:http://folk-media.com/3307
「爆買い」現象の裾野はどんどん広まっています。
東京の原宿にあるブランド服の古着を扱う専門店「ブランドコレクト」には、いま外国人観光客が多く訪れるといいます。
近年、リユースの服を着る習慣が広まってきたとはいえ、日本人には古着を身につけるのに抵抗がある人はまだまだ多いように感じます。
ただ、外国人からすると日本で販売されている古着の多くは、綺麗で新しいのに、新品よりリーズナブルという、大きなメリットを感じるようです。
日本のリユースショップはシビアなプロの鑑定眼で買取をしているからでしょうか。「ブランドコレクト」に並ぶブランド古着も、一見古着とは思えないほど綺麗な商品が勢揃いしています。
日本人はブランド服を大切に着ているから安心。そんなプラスのイメージを外国人観光客が抱いているからこそ、これほどの人気が集まっているのだと考えられます。
リサイクルショップの海外進出
出典:http://world–gift.com/ex–ok/ex–310.html
近所のリサイクルショップに行くと、こんなにモノがたくさんあって買い手が付くのだろうか。そんな心配をついしてしまいたくなります。
日本の家にはたいていのモノが揃っているので、買取の需要があるのは理解できるのですが、それは国内だけの話かも知れません。
兵庫県姫路市を中心に展開しているリサイクルショップ「エコリング」では、驚きの買取方法を続けています。
それは故障品であろうが汚れてどうしようもない古着だろうか、すべて買取をするという方針です。
日本人にとっては「こんなもの使い途がないだろう」「ガラクタで捨てられるのでは?」と思うかも知れませんが、海外に持っていくだけでガラクタが宝の山に変わります。
特にアジアやアフリカでは日本で買取した古着やカバンのニーズが高いからです。
ビジネスモデルのテストに選ばれたアフリカのウガンダでは商品の持ち逃げ事件が発生し、行く末が案じられているようです。ただ、日本のユーズドアイテムを求める現地の熱意は確かなものを感じます。
中古車業界も海外で勝負!
出典:http://mota2008.blog25.fc2.com/blog-category-14.html
テレビCMやチラシで知名度抜群の「ガリバーインターナショナル」では、海外展開を目指してニュージーランドを対象国に定めました。日本の新車ならともかく中古車が海外で受け入れられるのか疑問に感じますが、そこにはニュージーランドならではお国事情が隠されています。
それは、ニュージーランドが国内に自動車メーカーを持っていないという事実です。ニュージーランドで走る車はすべて国外から輸入されているため、どうしても割高となります。
中古車のニーズは高いのですが、地元密着の中古車取扱店やオークション会場での購入という道しかなく、消費者にとっては満足のいく中古車が買いづらい状態が続いていました。
そこに目を付けたガリバーは、ニュージーランドで日本国内のガリバー全店舗の中古車在庫状況を見られるシステムをそのまま持ち込んで、突破口を開こうとしました。
注文から納車まで、日本から運送されるため2ヶ月程度掛かるという問題はありますが、システムのメリットが大きいので確実にニュージーランドの消費者に浸透していくはずです。
まとめ
勤勉で真面目な日本人が作った「メイド・イン・ジャパン」だけでなく、モノを大切にする文化が根強い日本人が使っていた「ユーズド・イン・ジャパン」であることが、大きなビジネスチャンスを生む予感がしています。
どんな商品でも日本人が手にするだけで、魔法が掛かったように海外では魅力的なアイテムに変身するのかもしれません。「ユーズド・イン・ジャパン」であることに誇りを持って、海外へのビジネス展開の貴重な参考例にしたいものですね。