花火発祥の地はどこ?~世界と日本の花火について~

花火発祥の地はどこ?~世界と日本の花火について~

発祥の地、中国

歴史


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中国が花火の発祥の地です。
「秦」の始皇帝の時代(在位 紀元前221年~前210年)で使われた「のろし」が花火の原型であるといわれています。「のろし」とは、遠くの人に煙を使って情報を伝える方法のことです。
また、「唐」の時代(618~907年)に、熱などによって強く燃えたり、煙を出したりする「火薬」が発明されたことが、花火のはじまりという説もあります。

特徴


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中国の花火は、日本のような夏に行う手持ち花火や打ち上げ花火ではなく、正月の風物詩である爆竹が主流です。大気汚染対策として多くの地域で使用が制限されていましたが、花火解禁を求める声が高まったこともあり、中国政府は「規制を見直すべき」との考えを示し、今年は制限を緩める地域が相次いでいるのです。

日本

歴史


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日本には16世紀ごろ、ポルトガルから種子島に鉄砲(火縄銃)が伝来したのと同時に観賞用の花火が持ち込まれたとされているようです。当初は鉄砲やのろしとして使用されましたが、江戸時代以降に現在の「花火」の形が広がっていったと言われています。
また花火大会の大元と言われているのが、江戸時代の第8代将軍・徳川吉宗が、飢饉と疫病の流行による死者の慰霊と、悪疫退散を願い、東京・両国の川開きの日に水神祭で花火を上げたことがきっかけと言われています。
本格的な打ち上げ花火は、明治時代ごろ広まりました。

特徴

日本の花火

海外の花火

日本の花火は、丸く大きく均一に開く、色が変化するという特徴があります。
花火玉が球の形をしていると、上空で花のように丸く広がります。

法律

日本において花火は、その製造から販売、そして打ち上げまで、火薬類取締法によって厳しく規制されています。

火薬類取締法が規制する主な内容
製造・販売:
花火の製造や販売には、国からの許可が必要であり、厳格な品質管理が求められます。
貯蔵・運搬:
花火の貯蔵や運搬についても、安全な場所と方法が定められています。
消費
花火を打ち上げる行為も「消費」にあたり、許可が必要です。特に、打ち上げ花火に関しては、各都道府県知事による煙火消費許可が必要となります。この許可を得るためには、花火師と呼ばれる「煙火打揚従事者」が関わる必要があります。

オススメ花火大会


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日本には「日本三大花火大会」があります。秋田県大仙市の「全国花火競技大会(大曲の花火)」、茨城県土浦市の「土浦全国花火競技大会」、新潟県長岡市の「長岡まつり大花火大会」の3つです。大曲は季節ごとに異なるテーマで花火大会を行うことから、大曲地区は1年中花火を堪能できる“花火の街”としても知られています。土浦は全国の煙火業者70社ほどが技を競い合う国内屈指の競技大会でもあります。長岡は、戦争で亡くなった人の慰霊と復興に尽力した先人への感謝、世界平和を願う気持ちを込めて開催される花火大会です。年を追うごとにその規模が拡大しており2019年には過去最多の108万人が来場しました。

オーストラリア

歴史

19世紀初め、ヨーロッパからの入植者によってオーストラリアに持ち込まれました。当初は、祝祭日や特別なイベントでのみ打ち上げられるものでした。19世紀後半、オーストラリアで金や銀などの鉱山開発が盛んになると、花火は信号として利用されるようになりました。遠く離れた場所にいる作業員に情報を伝えるために、花火の光と音を利用していたのです。20世紀に入ると、花火は娯楽として定着し、各地で花火大会が開催されるようになりました。特に、シドニーのような大都市では、年越しなど特別な日に大規模な花火大会が開かれるようになりました。

法律

オーストラリア全域にわたって、ほとんどのエリアで花火は禁止です。しかし、7月1日のテリトリーデー(ノーザンテリトリー州の自治体の記念日)は例外で、 7月1日の6pmから11pm の間のみ使用可能です。そのほかにも例外はあり、シドニーの大晦日花火大会は有名です。

オススメ花火大会

シドニー(ニューサウスウェールズ州)のカウントダウン

オーストラリア最大の都市・シドニー(Sydney)では、ハーバーブリッジやオペラハウスを見渡すシドニー湾周辺で様々なイベントが開催されます。特に世界最大規模と言われる盛大なカウントダウン花火は、世界中から100万人以上の観光客が毎年集まるシドニーが誇る大規模イベントです。

メルボルン(ビクトリア州)のカウントダウン

オーストラリア第二の都市・メルボルン(Melbourne)でも、カウントダウン花火や様々なイベントが開催されます。カウントダウン花火はシティにあるビルの屋上数カ所から打ち上げられるので、街中の高層ビルの真上に花火が打ち上がるのはまさにメルボルンならではです。
比較的どんな場所からも花火が楽しめるので、ルーフトップバーのパーティに参加したり、公園や広場のような観覧スポットで観るのはもちろん、観光地としても人気の「フリンダース・ストリート(Flinders Street)駅」の背後に打ち上がる花火はとても華やかで一見の価値ありです。

アメリカ

歴史

17世紀にイギリスからアメリカ大陸へ移住した開拓者たちが花火を持ち込みました。これらの開拓者は花火を祝祭やイベントの際に使用しました。また1776年7月4日にアメリカが独立を宣言した際、独立を祝うために花火が使用されました。この伝統は今も続いております。

法律

アメリカの多くの州では「手持ち花火」は違法となっています。
主に山火事、火災予防の観点で、公園やビーチさらには個人の庭でも手持ち花火を使うことを禁止しています。州によっては、花火の販売を規制、製造と販売を許可制としているところもあり、個人で楽しむというよりは、何か大きなイベントの一環として遠くから観ることが、アメリカの花火の楽しみ方となっています。

オススメ花火大会

ボストンハーバーの花火大会

毎年、アメリカ独立記念日の7月4日を含む6日間開催されています。コンサートなど様々に催されるイベントの数は、200を超える程の大きなお祭りですが、最も優れているのが音楽と花火の競演です。ボストン・ポップス・オーケストラの専用コンサート会場として建てられたチャールズ川沿いの野外ステージ「ハッチ・メモリアル・シェル」をメイン会場に繰り広げられるイベントで、ボストン・ポップス・オーケストラの生演奏に合わせて美しい花火が打ち上げられます。

ルイジアナ州 ニューオーリンズの花火大会

はしけから競うように打ち上げられてミシシッピ川の上空を舞う赤、白、青の花火を見物できます。近くのフレンチクォーターなら、歩きながら花火が見られるうえ、生演奏や大道芸、にぎやかなナイトライフも楽しめます。

いかがでしたか?ほかにもドバイのブルジュ・ハリファでの花火大会など、国内だけではなく世界には素晴らしい花火大会が多くあります。是非行ってみたいですね。

参考文献
(閲覧日2024年7月29日)
https://www.kepco.co.jp/brand/for_kids/teach/2017_07/
https://news.yahoo.co.jp/articles/6f3b51c75fce8ba3fb688c119fb3cc72797e510c
https://blog.onecoinenglish.com/japan-and-oversea/fire-works/
https://www.honda.co.jp/kids/explore/fireworks/
https://sharehouse.in/jpn/sharelog/detail/42719/
https://hondacelebrationoflight.com/about-us/
https://www.global-p.com/archives/6834
https://omatsurijapan.com/blog/world-hanabitaikai/
https://hapitas.jp/tabihapi/19865/#autoid-3

https://www.gousa.jp/experience/5-awe-inspiring-fourth-july-celebrations-us

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