食の未来がわかる!代替食が話題な理由と最新事例を紹介

食の未来がわかる!代替食が話題な理由と最新事例を紹介

レストランやコンビニで「代替肉を使用しています」という表示を見かけたことはありませんか?
ここ数年、最新テクノロジーで食に新しい変革をもたらすフードテックが発展し、私たちが生活する中でも関わる機会が多くなってきました。
その中でも、最近各企業が力を入れて開発に取り組んでいるのがこの代替食です。
なぜ今代替食が注目されているのか、どこまで代替食で再現できるのか、基本的な知識と事例をまとめてみました!

代替食とは

そもそも代替食とは、肉や魚を別の食材で代替しつつも見た目や味を本物そっくりにしたものを指します。
現状では、

・大豆などを原料とした植物由来製品
・動物由来の細胞培養製品
・昆虫由来の代替たんぱく質製品

の3種類に分けられます。

これらのテクノロジーを活かして代替食の研究開発に尽力するのには、環境負荷を抑えた食料の生産効率向上や、菜食主義者やアレルギー患者への配慮といった理由が挙げられます。
いずれも今後需要が高まることが予想され、市場調査・コンサルティング会社のシード・プランニングによると(https://www.seedplanning.co.jp/archive/press/2020/2020060901.html)、植物由来の代替肉の市場だけでも2030年には780億円と2020年の8倍の規模になるとされています。

今話題の代替○○

現在、国内外のスタートアップ企業から大手企業までが様々な代替食品を開発・提供しています。
以下に2023年時点での最新事例をまとめてみました。

代替食品の中でも一番馴染みがあるのは代替肉ですよね。
スーパーやレストランでも特に大豆肉製品をよく見かけるようになってきました。
モスバーガーのソイパティは、外食チェーン産業内でも代替肉を全国的に広めた商品だと言えるでしょう。
「パティに肉を使わない」という発想から、健康と味わいのためのこだわりが詰まった大豆肉製品が2020年から販売されています。

カップヌードルの「謎肉」でお馴染みの日清食品は、2023年5月にうなぎのかば焼きを完全再現した大豆たんぱく使用の「プラントベースうなぎ」の開発にも成功しました。
本物に近づけるために3層に分けて記事を作っているなど、希少価値の高いうなぎだからこそ求められる代替品へのニーズに応えていると言えます。

国外でも代替魚の開発が進んでいます。
上記と同時期に、シンガポールのUMAMI Bioworks(旧Umami Meats)が世界で初めて培養細胞から魚の切り身全体を開発しました。
日本進出も果たし、冷凍食品で有名なマルハニチロと協業して商業化を進めているそうです。

ウニ

植物性油脂や業務用チョコレート、大豆加工製品を販売する不二製油株式会社は、2022年4月にうに風味のペースト「Plant Based ペーストS うに風味」を、植物由良ウオン原料からのみで製造にリニューアルしました。
このリニューアルによる大きなメリットは、時期の寄らない供給と時間が経っても落ちない見た目と味の質の安定性だと考えられています。食料不足もそうですが、製造した食料を無駄にしないといった面にも寄与しているのです。

鳥インフルエンザによって価格が高騰した卵の代替食品を大きく取り上げて商品化したのが、大手コンビニのローソンです。
数年前から大豆ミートを使用した商品も販売されていましたが、今回2023年7月から発売された代替卵のサンドイッチは、本物の卵のサンドイッチもセットにした食べ比べ商品として注目を浴びました。
口コミを見ていると、味の完成度も高かったことがわかります。

チーズ

最後にご紹介するのは、お米から生まれた植物性のチーズです。
開発を手掛けた株式会社神明は、お米に関わる様々な事業を展開する中で、お持ちの伸びる食感からヒントを得て商品化を実現しました。
健康と地球に優しいにも関わらず、お値段は一般的なチーズと同程度ということもあり、発売当初はメディアにも取り上げられていました。

今後予想される動き

このような企業事例から近年では代替食が一般的になってきましたが、「菜食主義者やアレルギー患者向けなのでは」と購入を躊躇してしまったりそもそも選択肢になかったりする人が多く見受けられるのが現状です。

そこで注目されつつあるのが、ハイブリット代替食です。
代替肉ベンチャーのDAIZは、以前から材料を提供していたセブンイレブンと共同開発し、植物由来の肉と通常の肉を混ぜ合わせた「みらいデリ ナゲット」を販売スタートしました。
ハイブリットにすることで、まずは代替食に触れるきっかけを作り、選択肢として捉えてもらえるような意識を醸成していく戦略を打ち出していく予定だと言います。

世界情勢や天候の不安定さによる食料不足の懸念や、個人の食生活の多様性はこれからも重要視され続けるでしょう。
代替食を含め、フードテックもますます盛り上がり、数年後の私たちの食生活は一変しているかもしれません。

参考文献
・alic農畜産業振興機構, 「米国における食肉代替食品市場の現状」, 2019年10月更新, https://www.alic.go.jp/joho-c/joho05_000777.html
・日清食品ホールディングス, 「「プラントベースうなぎ」の開発に成功」, 2023年5月15日更新, https://www.nissin.com/jp/news/11576
・共同通信, 「培養細胞から魚の切り身再現 世界初、シンガポール企業」, 2023年5月18日更新, https://nordot.app/1031806719184454347?c=113147194022725109
・日本経済新聞, 「ローソン、植物由来の代替卵使ったサンドイッチ」, 2023年6月30日更新, https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC303OX0Q3A630C2000000/
・みなと新聞, 「不二製油が大豆でウニ風加工品 外食向けに販売」2022年11月22日更新, https://www.minato-yamaguchi.co.jp/minato/e-minato/articles/128190
・BUSINESS INSIDER, 「卵高騰、代替食品で救えるか?植物肉ベンチャーが「ハイブリッド」の代替卵を開発」, 2023年8月8日更新, https://www.businessinsider.jp/post-273689

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