海外企業が『仕入れたい日本商品を発表する』イベント!BUYER’S OPINION開催報告
BUYER’S OPINIONは海外企業の本音を聞き出す、これまでの商談会とは一線を画した企画です!
日本で行われている商談会の多くは海外バイヤーがゲストとして呼ばれています。
それに対して日本の企業はプレゼンテーションを行い、バイヤーに気に入ってもらえるか打診をするという流れになっています。
BUYER’S OPINIONは海外のバイヤーの「日本商品を仕入れる」ための課題解決のために企画した商談会なのです。
日本語が喋れない、
適切な仕入れルートがわからない
日本商品の多くを知らない
これらの海外バイヤーの課題を解決するためにです。
実施した背景としては、これだけではありません。
今まで多くの日本企業は商品を流通させるために”モノ”ありきでの展開を前提にしてきました。
展示会や越境ECなども様々な商品が並び、そしてバイヤーがその商品の良し悪しを判断し、良ければ取引する、といった手順が当たり前に行われていると思います。
しかし”モノ”から”コトやストーリー”で商品の価値を判断するようなった中で現地の商習慣や消費行動、趣味嗜好など多くの違いを日本企業側も理解できるようにするための企画です。
では、実際にどのような内容になったのか見てみましょう!
目次
BUYER’S OPINION=バイヤーの意見!
海外企業ってぶっちゃけ何が欲しいの??
自社の商品、こんな商品はウケると思う??
という日本企業が聞きたい事も実際に話してもらいながら、
海外企業がどのような事業をしているか?
最新の商品トレンドは何か?どのようにモノを購買していたか?
今現在、何を仕入れたいか??
をバイヤーが発表するという、イベントの名の通りバイヤーの意見を話してもらおう!という企画、いったいどのような意見が出たのでしょうか。
BUYER’S OPINIONのトピックス
BUYER’S OPINIONでは大きく3つの項目があります。
●海外バイヤーがどういった活動をしているのかを知る
●海外バイヤーがどんな日本商品を求めているのかを理解する
●海外バイヤーにどういった提案をするべきかを学ぶ
今回は美容関連・食品関連の企業に参加していただきました。
バイヤーは集まった日本企業に自社事業や現地で注目されている商品などについて紹介することができ、
日本から参加企業は事前に自社の会社概要と商品リストをバイヤーに提出しておき、
両社は気になる企業や商材について質問ができるといった仕組みになっています。
参加バイヤー企業
食品関連バイヤー
○タイ / 商社
【会社概要】
1951年創業の日本製品の貿易商社です。販路は概算で小売店:
レストラン:500件、食品メーカー:50社があります。
販売主要製品は保存食、お菓子、食品添加物、業務用食品などです
○カンボジア / 小売
【会社概要】
カンボジア市場で16年間、食品商社として活動してきた企業です
食品市場でのキープレイヤーとして様々な企業と協業しています。
現在は約70軒のレストラン、約100店舗のスーパー・コンビニ
○ベトナム / 商社
【会社概要】
食品とベビー関連製品を取り扱う商社です。
ベトナムは北から南までほとんどのスーパーに販路を持っています
4つのグループ企業から構成され、運送も自社で行っています。
○マレーシア / 商社
【会社概要】
6年以上マレーシアのローカル食材、主にオーガニック野菜などの
宅配サービスをおこなっている企業です。
オーガニック商材を知ってもらい、消費者目線で体に良く、
生活のプラスになるような商品の提供を行っています。
美容関連バイヤー
○シンガポール / 問屋
【会社概要】
SaSa、ガーディアン、ワトソンズといったドラッグチェーンから、
伊勢丹・高島屋のような百貨店まで販路を持っている企業です。
日本企業の代理店も複数ブランド行っています。
○シンガポール / 小売・サービス
【会社概要】
2009年からシンガポールで日本の庭園をイメージした高級感のある
スパを経営しており、シンガポール国内に2店舗出店しています。
プライベートブランドの開発を進めており、日本での製造を希望しています。
○シンガポール / 中間流通・小売
【会社概要】
企業向けのノベルティや販促物の作成代行が主な事業でしたが、
ここ数年は日本の化粧品の輸出入をしています。
販路はシンガポールとベトナムです。SNS上でのマーケティングを
得意としています。
○台湾 / 商社
【会社概要】
環境ビジネスなど様々な事業を展開し、アジアだけでなく
北米・EUへの商流を持っています。
美容関連商材については日本商品に特化した取り扱いをしています。
バイヤーの主な意見・主張(OPINION)
各バイヤーの持ち時間が30分程度と少し短い時間でしたが、多くの意見や提案が飛び交いました。
特に時間を必要としたのは自分たちの展開地域毎に向けた商品作り、OEM提案についてです。
今回は特に経済成長が著しい地域のバイヤーが多く参加した関係もあり、バイヤーの勢いと高い本気度を感じる機会でした。
バイヤーは間違いなく”売れる商品作りが可能な環境”を持っているサプライヤーを探しています。
そのため、多くのバイヤーは日本企業に対して以下の3つのことを質問していました。
■企業・サービスの強み(USP)は何か?
■日本ではどのようなマーケティングを行なっているか?
■バイヤーとはどのような協力体制を希望するか?
海外企業との協業を考えている日本企業は、最低限これらについて答えられるようになっておかなければならないかもしれません。
日本企業からの参加後の感想
BUYER’S OPINIONにご参加していただきました日本企業の感想は?
・アジアを中心に4カ国のバイヤーの意見が聞けたことは貴重、自社商品についても可能性があることがわかった。(調味料メーカー:代表取締役)
・現地のマーケティング手法について、事例が見れたのは自社でも展開するときの参考になった。(食品卸問屋:海外事業部 部長)
・海外で商品を売るためにはパートナーが非常に重要で信頼できる方を探していた。今回の企画はバイヤーの率直な意見が聞けたと思う。(美容サロン経営:代表取締役)
・もともと海外での展開を考えていたが、なかなかキッカケが見つからない中での参加でしたが、商品の取り扱いに興味があるバイヤーがいたことは弊社としては大きな収穫だった。(化粧品メーカー:代表取締役)
まとめ
海外企業8社・日本企業51社ものご参加をいただき非常に多くの生きた情報を交換することができました。
今、海外市場で何が求められているのか?現地で展開するためには何が必要なのか?また、日本企業が持っている商品や技術についても海外バイヤーは非常に強い関心を持っていました。両社の考えが伝えわる機会を今後も作ってまいります。