展示会出展で成功する営業の流れを知る #セカイコネクトアカデミー 7-1

展示会出展で成功する営業の流れを知る #セカイコネクトアカデミー 7-1

海外ビジネスを展開する際に良い機会の場として挙げられる展示会。
しかし、展示会に初めて参加する方や、参加経験があるけれどもなかなか成約が取れなかった方、それぞれ「どうしたら成功するのだろう」と不安や悩みを抱えていることが多いのではないでしょうか。
そこで今回は、展示会を通して成約まで至る企業数を増やす営業の流れについて解説していきます。

前回は海外出張時のコスト削減について取り上げましたので、こちらも併せてご覧ください。

海外企業の現地販売を促進する3つのポイントを掴む #セカイコネクトアカデミー 6-1

展示会の費用

そもそも展示会にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
以下は展示会に際してかかる費用の相場です。

出展費用:30~200万円
装飾費用:10~100万円
配送費用:~10万円
渡航費用:20~40万円
ホテルなど雑費用:10~20万円
合計費用:80~370万円

この費用に対し、獲得物としては名刺が100~300枚、見込み顧客への発展率が10%程度と推測されます。
したがって、総費用を名刺数と見込み顧客企業数で割ってみると、

名刺交換コスト:0.8~4万円
見込み顧客開拓コスト:10~30万円

かかっているのが一般的です。

成果に結びつくまでの流れ

このようなコストをかけて、以下の図のような流れで成果を達成していきます。

今回は、これら4つの段階の企業数の伸びしろを最大化させていくことで、最終的な成約企業数の増加させる方法をお伝えします。

名刺交換企業数の最大化

まずは興味を持ってブースに来てくださった海外企業の方と名刺を交換するためのポイントです。

海外企業が来たくなる出展ブースを準備する
展示会に来た海外企業に足を止めてもらえるようなブースを準備しましょう。
特に国内の展示会の際には “Welcome Overeseas buyers” といった英語の看板を作るだけでも、海外企業が訪れても良いブースだと感じていただけます。

案内フローを決める
社員の英語能力に合わせて案内フローや役割を決め、海外企業に自社やその製品を理解してもらえるような工夫をします。
例えば英語が得意ではない社員は英語のカタログとトークスクリプトを用意して呼び込みを担当し、興味を持ってもらえたら詳しい説明を英語が得意な社員が担当するようにします。

アンケートを取る
もう一つ重要なのが、自社や製品を伝えることだけではなく、海外企業が何を考えているのか理解することです。
先述した説明担当の社員は、企業の現状やニーズを把握するためのアンケートを適宜記入していきます。これで相手がどのようなことを求めているの把握しながら話を進めることができます。
また、展示会は、後日具体的な内容を決めて成約できるように約束を取り付ける場所である場合がほとんどです。その際に誰がどんな企業だったのか覚えておくためにもアンケートは非常に役立ちます。

商談企業数の最大化

次に、商談できる企業数を増やすためのポイントです。
言い換えると、きちんと相互コミュニケーションが取れる企業を増やしていきましょう。
通訳を介入せず企業同士がダイレクトにコミュニケーションが取れる関係性を築ければ、その後もスムーズに取引を進めることができます。

商談ツールを活用する
そのために商談時に活用したいのが、動画資料です。ブランドイメージや実際に利用してみないとわからないような商品の説明を視覚的にわかりやすく伝えられると、海外企業の理解度が深まります。
また、紙とペンを使って常に話している内容を書き留めていくことで、より自社をわかってもらえたり、話をかみ合わせたりできます。
例えば、

・どんな販路を持っているか
・特に興味のある商品は何か
・どのように販売していくつもりか
・プロモーションは必要か
・支払方法と期間はどうなっているのか
・規則に問題はないか
・輸送方法はどうなっているのか
・次にいつどのように誰に連絡すればよいのか

などをこまめにメモしていき、最後にSNSのアカウントなどを交換して写真に撮って送りましょう。
お互いが言ったことを忘れず次のステップに進められます。

今すぐ顧客候補企業数の最大化

そして、「今すぐ取引をしたい」と考える企業数を増やしていきます。

顧客のニーズを聞き営業ステータスランクをつける
展示会で実施したアンケートの情報をもとに、いつから取引をしたいのか、企業ごとに明確化していきます。
「今すぐ」や「3カ月以内」と比較的短期間内での取引を望む企業には営業担当が直接対応し、「半年以内」や「1年以内」と取引までにまだ時間がかかりそうな企業にはメールマーケティングで対応していくと、少ないリソースで適切にマーケティングできます。
後者のメールマーケティングは、エビングハウスの忘却曲線で人間が70%の情報を失うとされている2週間を目安に行いましょう。自社商品やイベント、キャンペーンの内容を定期的に送ることで、海外企業が常に情報を把握しコンタクトを取りやすい環境を作ります。

成約企業数の最大化

最後に、成約企業数を増やすポイントです。

現地訪問する
お互いに協力体制を築くためには、現地に訪れてそれぞれの海外企業の国や地域を理解するのがベストです。
顧客と商品提供者ではなく、顧客と友人のような関係性でいた方が取引は上手くいきます。
商品だけに依存するのではなく、「あなた」自身にも目を向けられるからです。
コロナ禍が明けてきた今、現地に訪問できる機会も増えてきたかとは思いますが、そうでなくともオンライン上でのコミュニケーションの回数も増やせると良いですね。

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