先進地域に学べ!~世界のサプリメント市場調査~
昨今話題の「ヤクルト1000」など、最近では栄養がもたらす価値に国内でも注目が集まるようになってきましたね。しかし、世界では日本以上に栄養への価値に関心を持つ地域が存在し、それに対応した市場も存在します。例えばアメリカでは、スーパーマーケットに行くと棚一列全てがサプリメントコーナーなんてこともあります。そこで日本ではあまり知られていない栄養学先進地域のアメリカのサプリメント市場をピックアップしたいと思います。
サプリメントにもつイメージ
サプリメントに対する人々が持つイメージとは軽くまとめてみます。まずはポジティブな考えとしては、「不足している栄養成分を補える」や「美容効果の高いものを摂取したい」等があると思います。しかしネガティブなイメージとしては「本当に効果があるのか」や「添加物などがこわい」などといったイメージを持っていると思います。このイメージを集約すると、サプリメントには機能性表示色品などの科学的根拠がある商品に国内外問わず需要があるのではないかと考えることができます。
アメリカのサプリメント市場規模(日本との比較)
次にサプリメント先進国であるアメリカと日本のサプリメント市場を比較していきたいと思います。アメリカのサプリメントの市場規模は約269.9億ドルと言われています。一方日本の市場規模は約90億ドルと言われています。アメリカでは社会保障制度の関係により、病院での診察代は自己負担額が日本よりも高いため、自分の健康は自分自身で守るという意識を強く持っています。その結果、サプリメントへの関心を持ち、市場が発達しているのだと考えられます。
サプリメント市場が注目する成分三選
まず一つ目に紹介するのは「ビタミンD」です。アメリカ人では三人に一人がビタミン不足であるといわれています。ビタミンDは魚介・卵・きのこから摂取できます。また日照により皮膚でビタミンが産生する事を踏まえると、一日20分程度の日光浴が重要になります。日照に恵まれている日本では、健常人で日照を浴びる時間が不足することは少ないですが、海外の天気が優れない地域ではビタミンDのサプリメント摂取が望ましいという考え方があるそうです。効用としては、タンパク質の働きを活性化する事、骨格の成長、カルシウムとリンの吸収作用を助ける等があります。
二つ目に紹介するものとして、「ミネラル」が挙げられます。ミネラルが不足すると、骨粗しょう症や低体温、貧血の危険をもたらします。ミネラルを摂取できる食材としては、乳製品、海藻類、ナッツ類が挙げられます。ミネラルを十分に摂取することで、血液や骨のなどの身体の構成や体の機能の維持をしたり、調節できる効用があります。
三つ目に紹介するのは「植物性タンパク質」です。巷ではヴィーガンや菜食主義などの言葉があります。その中で動物性たんぱく質ではなく植物性タンパク質に注目が集まっています。植物性タンパク質のメリットとしては、動物タンパク質と比較し、総エネルギー量を抑えやすいため、減量中などでもしっかり量を食べることができ、満足感を得ることができます。また必須アミノ酸(BCAA)が豊富であるというメリットもあります。
アメリカで活躍できる可能性を持つ日本製サプリメント
これまでの結論から申し上げると、海外で活躍できる可能性が高い商品は以下のような特徴を持つものであると考えられます。①科学的根拠を持った製品②美容よりも健康に対して効果がある製品③現在、注目されている成分を補える製品。またこの特徴を掛け合わせた、科学的根拠を持ち、植物性でつくられたサプリメントなどには多くの注目が集まる可能性を秘めていると考えられます。また日常的にサプリメントを摂取することが多いため、現地で販売されている製品との価格差もとても重要であると考えられます。
クロージング
いかがだったでしょうか。今回の記事では、日本とアメリカのサプリメントに対するイメージやサプリメントの市場、今後の注目栄養成分などを紹介させていただきました。しかし栄養学の知識は日進月歩で変化し続けているので、また新たに発見される栄養成分にはぜひ注目してみてください。