The Body Shop、Everlaneから見る外国人に愛されるブランドの条件とは?

The Body Shop、Everlaneから見る外国人に愛されるブランドの条件とは?

日本だけでなく世界中で愛されているThe Body ShopやEverlane。この2企業には外国人に人気になっている共通点があります。そちらを紹介する前に一度The Body ShopとEverlaneがどういう企業かおさらいしましょう。

 

The Body Shop

イギリスで開かれ、世界64カ国、2500店舗以上を展開しているThe Body Shop。自然由来の化粧品を提供し、スキンケアやボディケア等幅広いラインナップを展開しています。日本には1990年に表参道に第一号店を構え、7年の間に111店舗まで増えました。世界で愛されているこのブランドの一番特筆すべき点はSDGsに非常に力を入れており、動物愛護の視点から動物実験をしよう試合化粧品を提供しています。

 

なぜ動物愛護や自然由来なのか

創業者のアニータ・ロディックは自身の衝撃を受けた経験から現在のBody Shopを起業する事に至りました。その経験は大きく2つあります。1つは彼女の務めていたILO(国際労働機関)でです。大学卒業後ILO(国際労働機関)に務め出した彼女は世界中の色々な種族の人と連絡をとる機会がありました。その際に、それぞれの国に自国の素材を使った化粧品やケアの方法があることを知ってとても感激しました。例えばモロッコ山脈の麓の住人は麓の泥を使って髪を洗っていたり、日本もぬかなど自国由来の成分で髪や肌のケアをしています。これらは彼女にとって新しい発見でした。2つ目は彼女が化粧品を買うときの出来事です。彼女は元々環境に対して問題意識を持っていました。しかし街で買い物をする際に化粧品を少しだけ試してみたくても、全てを買わなければなりません。そして使わなかった化粧品は全てゴミになってしまいます。ここの改善がのちのThe Body Shopのシャンプーの詰め替えサービスで廃棄物を減らすという試みに繋がっています。

 

The Body ShopのSDGs特徴3つ

1.包装の簡易化、詰め替えサービス

化粧品は小さい口紅1つでも過剰包装がされます。彼女は長い目で見た資源の無駄を減らしたかったのです。詰め替えに関しては、日本は衛生面から政府が詰め替えを禁じていましたが、彼女は2年半に渡って交渉し続け、詰め替えを実現させました。

2.人権擁護

彼女は貧困で困る人達に一方的な援助をするのは根本的解決になっていないと考えており、フェアトレードによって人権の擁護をしています。

3.動物愛護

化粧品業界において口紅やシャンプー1つ作るのにも動物実験が行われています。例えば、ウサギの目にシャンプーを垂らしてその化学物質がどういう反応をもたらすか実験しています。ウサギを使う理由は2つです。1つは繁殖させやすく鳴かないので実験をしやすい事、2つ目はウサギに涙腺がない為薬品を入れても涙で流す事がなく、長期間観察する事ができる為です。

 

Everlane

Everlaneの特徴は「Transparency(透明性)」です。今までのアパレル業界は安い労働力を抑える為に海外に工場を作り、原価は発表されない、路面店を設置して売っていくのがスタンダードなビジネスモデルでしたが、Everlaneは全部反対の方法を取っています。詳しくみてみましょう。

 

Everlaneの特徴3つ

1.Everlaneの基本的な販路はEC

Everlaneは基本的にD2Cモデルで店舗は数店舗だけです。店内には服が陳列されていますが、店内では買う事ができません。試着して気に入ったのがあったら店舗のタブレットで注文し、それが後日家に届くという形になっています。

 

2.製造モデルの違い

Everlaneでは見込まれる需要より少なめで作られています。他に買いたい人がいればウェイティングリストに入れて必要な分だけ生産しています。他企業より比較的小ロットで生産しているのです。

商品は高品質な割に低価格で提供されており、その理由はEverlaneの生産体制にあります。SPA型で自社で生産体制を整える事で余計な中間業者を省き、価格を抑えています。EC型のSPAモデルです。

 

3生産を見える化している

公式HPにおいて工場を明示しています。これらの工場は低コストではなく品質で選ばれており、ブランド品を作っている工場と契約している場合もあります。かかった材料費も明記しており、素材も向上技術も良いなかで低価格高品質のものを提供しているのがEverlaneの強みだと言われます。

 

結論

海外ではSDGsの重要性、ムーブメントの高まりが起きおり、Everlaneは物の生産背景を気にかけ、ラグジュアリーブランドより社会的に考慮された製品を好むソーシャルコンシャスと言われている人達をターゲットとして考慮しています。①自然や環境に配慮しているもの②人の労働環境に配慮しているもの③高品質なものがこのようなブランドに共通して見受けられます。もし、このような路線を目指すのならば、しっかりとしたSDGsだけでなくそれを前面に押し出してアピールしていく必要があるでしょう

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