シリコンバレーの”500startups”が日本を選んだ理由を調べてみた
「Startup(スタートアップ)」と最近よく聞きますが一体何でしょうか?
実はベンチャー企業や少人数の新しい会社とも違うのだそうです。
スタートアップは、始まりは規模が小さくても、その後、大きく成長を続けていく事が重要視されるのだそうです。そのためには既存のビジネススタイルでは難しい場合も多いので、革新的なビジネススタイルを持っていたり、既に存在するマーケットに変化をもたらす企業、と認識されているようです。
シリコンバレーから「500 Startups」がやって来た
「500 Startups」とは世界中のスタートアップ企業を支援する団体で、拠点はシリコンバレーです。2010年に創業され、50ヶ国1,500社以上のスタートアップへ投資しています。投資されたスタートアップは互いにパートナーにもなるのです。
そして今回、「500 Startups Japan,」が日本で設立されます。資金規模の目標は30百万USドル。日本での投資の本格化と、「アメリカ企業による日本のスタートアップ企業の買収という、クロスボーダーのM&Aを増やす」という目的もあります。
何故日本なのでしょう?日本のスタートアップ、起業の状況などから考えてみます。
日本で投資された企業の例
画像引用:gengo HP
●翻訳サイトgengo
ネットの自動翻訳は無料でその場でわかりますが、それなりの質になってしまいます。Gengoは公式サイトによると、15,000人、35ヵ国語以上の翻訳者が24時間対応しています。ほとんどの案件が2時間以内に開始され、平均1時間で完了するそうです。ただし、法律や医療、人命のリスクに関連が大きい案件は受けていないので、Webサイトやビジネス文書などに向いそうです。使い分けると便利です。
画像引用:Peatix HP
●Peatix
サイト上でイベントやグループを作成して参加者を募集します。
IT、料理の勉強会や地域振興、パーティなどジャンルは幅広く、自分でイベントやグループを作成する事も参加する事もできます。集客サービスサイトと考えても良いかもしれません。
日本の起業家は少ない
世界最大のビジネス誌『Forbes』の日本版『Forbes JAPAN』が11月25日に「日本の起業家ランキング」を発表し、そのTOP10に選ばれた起業家達。
出典:http://wotopi.jp/archives/30664
日本は起業家が少ないと言われています。
新卒で、公務員やある程度の企業に入れば一応安定していますよね。
就職率が下がった、上がったと毎年言っていても前回の調査では(2013年 国際通貨基金)日本の失業率は世界で135位です。
選ばなければ仕事はありますし、むしろ、起業して失敗した時のリスクを恐れる傾向の方が大きいのではないでしょうか。
ただし、リスクを嫌う社会であり、選ばなければ働ける社会ではありますがバブル崩壊以降、上手く社会の流れに乗れなかった人も多いはずです。
しかし、ネットワークビジネスなどの予想もしない発展に、アイデアや能力のある人はスタートアップという道もあります。最近、やっと情報も身近になってきたような実感がします。
起業家への資金不足が市場と見込まれた?
画像引用:http://news.livedoor.com/
さらに、日本では起業家に対する資金が不足しています。
例えば元々自分が起業者であり、新たな企業に投資する個人を「エンジェル投資家」と呼びますが、彼らの場合です。株式会社テクノリサーチ研究所による、平成 20 年度経済産業省委託調査報告書「エンジェルネットワークの形成促進 に関する調査報告書」からのデータです。
●日本2011年度、アメリカ2012年
・投資額、日本約9.9億円・アメリカ約2.3兆円
・投資件数、日本45件、アメリカ67,000件
・投資家、日本834人、アメリカ258,000人
このような日本の状況はシリコンバレーから見ると、まだまだ開発し、入り込む余地がある市場ではないでしょうか。
まとめ
500 Startups Japanが、日本で成功するのかは未知数です。再び日本のビジネススタイルが行き詰まり、スタートアップが少なくなることも考えられます。
ただ、日本人は独特の文化も持っており、生活が便利になるようにアイデアを生み出して来ました。高い技術力も持っています。島国の日本が世界と繋がるにはネットワークビジネスも欠かせません。そこも日本が投資先として魅力であったなら嬉しいですよね。
500 Startups Japanの投資があれば、有能な、また、面白い事業の登場が増えるかもしれません。