外国人が日本を訪れる理由、1位は「日本食」
近年日本で多く見られる外国人旅行者。2015年間での訪日外国人旅行者数は前年比47.1%増の1973万7千となり過去最高を記録しました。この増加はまだまだ続くと見られており、2020年オリンピックにはピークに達すると見られています。
出典:インバウンドナビ
国別の訪日外国人旅行者数では中国が圧倒的な存在感を示しています。「爆買い」という言葉が記憶に新しいでしょう。
出典:インバウンドナビ
外国人旅行者が日本に訪れる理由は一体何なのか?
日本政府観光局(JNTO)が日本の主要な空港で、自国に帰国する外国人を対象に調査しました。
調査結果によると、観光客が訪日前に期待したこととして、「日本の食事」(58.5%)がトップ、
以下
「ショッピング」(48.5%)、
「温泉」(43.4%)、
「自然景観、田園風景」(41.8%)
「伝統的な景観、旧跡」(37.6%)
上記の順となっています。。06年以降1位の「ショッピング」に代わり、「日本の食事」が初めて1位となりました。
日本食は世界的に認められている。
いまや海外にある「日本食レストラン」の数は約5万5,000店にも昇り、世界中どこでも日本食を食べられるよ時代になっています。
中でも「寿司とラーメン」は昔から日本食を代表する代名詞となっています。どこの国でもこの2つの言葉はそのまま通じます。
アメリカ人に一番人気「寿司」
刺身が苦手という外国人がかなり多い中で、ほとんどの人が寿司は別といいます。なぜなら海外はごはんに乗っているネタのほとんどに火が通してあり、”生物”に抵抗がある人でも食べられるものとなっています。生のまま提供されているのはサーモンくらいです。
アメリカ人はハンバーガーやステーキなどの肉が好きなイメージがありますが、2014年訪日アメリカ人観光客数89万人のうち約28%が最も満足した飲食にお寿司を選びました。理由は単純に美味しいということと、海外の寿司よりも鮮度が良いからというのが主な理由のようです。*日本政府観光局(JNTO)調べ
台湾人に一番人気「ラーメン」
日本ではB級グルメとして人気のラーメン。
特にチキンと豚骨は海外でも受け入れられやすい味で人気です。カップラーメンもラインナップが豊富ですが、この2つが飛び抜けて人気の様子。2014年訪日台湾人観光客数283万人のうち約27%もの人が「最も満足した飲食」がラーメンでした。
主な理由は「美味しい、日本独特の文化を感じられる」といった内容です。*日本政府観光局(JNTO)調べ
日本では当たり前に食べられている食品が海外では高級食品となり、高値にもかかわらずウケているのは不思議で仕方ありません。
日本食は人気だが、、、
前述のとおり日本食は世界的に有名であることは明白な事実です。
しかし「日本食の人気が輸出に結びついていない」という指摘があります。
日本の農水産物は高品質という一定の評価を受けているが、「いいもの」だけでは売れない時代が来ています。
認証制度への体制を整えることはもちろん、輸出先の国の食文化をよく知り、どうしたら現地に入り込めるのか、支持される価格はどうか、流通はどうなっているのか、広告・販促活動はどうすれば効果的か、明確な戦略を立てていく必要があるでしょう。