本が無料で読める⁉オーディオブックと電子書籍の実態を海外と比べてみた
読書をする皆さん!普段本は何で読んでいますか?電子書籍は楽天やアマゾンで購入できたり、オーディオブックは無料で英語を聞くことが出来るなど、多種多様なメリットがあります。今回は、そんな本を読む媒体の利用割合を海外のデータと比べ、紹介していきます!
目次
日本における電子書籍を利用している人の割合
ナイル株式会社(本社:東京都品川区、 代表取締役社長:高橋飛翔、 以下ナイル)が運営する「Appliv TOPICS」にて、15~69歳の男女2,858人を対象に、2024年2月13日~2月20日の期間、電子書籍サービスに関する調査を実施した結果によると、以下のことが分かりました。
現在利用している37.9%
過去に利用したことがある20.5%
利用したことはない41.5%
約6割の人が電子書籍サービスを利用したことがあることが分かりましたね。想像より多く驚きの結果です。
年代別、電子書籍サービスの利用経験(現在または過去に利用したことのある人の割合)
10代 57.6%
20代 72.7%
30代 66%
40代 57%
50代 47.2%
60代 45.7%
20代が最も多く72.7%、60代がもっとも少なく45.7%ということが分かりました。60代でも多くの方が利用しているのですね。私の70代の祖母は本は紙媒体で読んでいますが、映画やドラマのサブスクリプションに入っていたり、塗り絵をタブレットでしています。このようなことから高齢者向けの電子サービスの需要は意外にあるように感じました。
海外における電子書籍を利用している人の割合
上記において日本では半数以上の人が電子書籍を利用したことがあることが分かりましたね。続いては海外の普及率を紹介します。
2023年時点の主要国の電子書籍普及率は以下の通りです。
米国: 51.9%
英国: 46.0%
ドイツ: 30.1%
中国: 83.2%
韓国: 53.0%
中国の電子書籍普及率が83.2%と圧倒的に高いことが分かりますね。理由は、中国政府は電子書籍を重要な文化産業と位置づけ、普及に向けた政策を積極的に推進していること、読書を非常に重視する文化を持つこと、紙書籍が高騰していることが挙げられます。
日本におけるオーディオブックの普及率
皆さんはオーディオブックをご存知でしょうか。オーディオブックとは、主に書籍を朗読したものを録音した音声コンテンツです。日本全国の18~59歳のLINEユーザー2110人を対象にしたスマートフォンWeb調査によると、普及率について以下のことが分かりました。
利用している人2%
以前利用していたが、今は利用していない人 4%
知っているが、利用したことはない人 53%
知らない人 41%
利用している人は全体の2%ということが分かりました。電子書籍に比べかなり割合が低いことが分かります。原因としては、紙の本や電子書籍に比べラインナップが少ないことや値段が高いこと、読み返しや読み飛ばしができないこと(倍速再生やスキップ、巻き戻しをしなくてはならない)、メモやマーカーを付けられないことが挙げられます。しかし、家事や散歩しながら聞けたり目が疲れないというメリットがあるので今後の普及に期待です。
海外におけるオーディオブック普及率
上記において、日本では一度でもオーディオブックを利用したことがある人の割合は6%ということが分かりましたね。続いては2023年時点の主要国のオーディオブック普及率は以下の通りです。
米国: 23.0%
英国: 18.0%
ドイツ: 12.5%
中国: 57.3%
フランス: 10.0%
1位は電子書籍と同じく中国でした。どの国においても、電子書籍に比べると普及率は劣るようです。今後、スマートスピーカーや音声アシスタントの普及により、音声コンテンツへの需要がさらに高まっていくことが予想されます。また、5G通信の普及により、高音質なオーディオブックの配信が可能になることも期待されます。
教科書が電子書籍に!?
日本では 2024年度から、学習者用デジタル教科書(以下、デジタル教科書)が本格導入され、小中学校の英語で、デジタル教科書が紙の教科書と同じ扱いで併用されるようになったそうです。そしてほかの教科においても段階的に導入を拡大していく考えであるようです。またデジタル教科書は「読む」だけのものではなく、英語の動画や朗読など、「話す・聞く」の技能を効率よく高めることができます。またデジタル教科書は「使いこなす」存在でもあるため、「教師が学習内容を教える」だけでなく「子どもが自ら情報を探して使って学ぶ」ツールとなりえます。また海外においては、大韓民国、オーストラリア、デンマーク王国、シンガポール共和国、アメリカ合衆国などで導入されており、特に大韓民国では教員に対する研修が充実しているなど普及が進んでいます。
まとめ
本や教科書のデジタル化について知ることが出来ましたね。筆者は今後どれほど、世界で電子書籍やオーディオブック、デジタル教科書が拡大していくのかについて、興味を持ちました。シーンに合わせて様々な媒体で読書を楽しんでいきたいですね。
参考文献
https://b2b-ch.infomart.co.jp/news/detail.page?IMNEWS4=4703286
BtoBプラットフォーム業界Ch 電子書籍を現在利用しているのは37.9% 2024年3月
https://lineresearch-platform.blog.jp/archives/43507587.html
リサーチノート 流行体感から読み解くサービス未来予測 2023年10月
https://focus-one.co.jp/audible/audiobook-pros/#a8
エンジョイリスニング 知っておきたいオーディオブックのメリット 2024年4月
https://nazology.net/archives/142407
オゾロジー 紙の本、電子書籍、オーディオブック 2024年1月
https://x.gd/oQuvs
デジタル教科書とは? 2023年5月
https://www.mext.go.jp/content/20210126-mxt_kyokasyo01-000012375_01.pdf
文部科学省 諸外国におけるデジタル教科書