圧巻!日本のウイスキーが世界最高峰と認められた3つの理由

圧巻!日本のウイスキーが世界最高峰と認められた3つの理由

この十数年間、日本のウイスキーが世界最高峰の栄冠に輝き続けていることを皆様はご存知でしょうか。

世界で最も権威のあるウイスキーの国際的コンテスト・WWA(ワールド・ウイスキーアワード)や、ロンドンで開催された世界的な酒類コンペティション・ISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)において最高賞を受賞していたりと、地方の賞のみならず世界的な賞を総なめしています。

これまで世界最高峰の賞を獲得した経験がある日本企業は、ニッカウヰスキー、本坊酒造、サントリーの3社です。
サントリーの“山崎シェリーカスクシングルモルト2013”は、ウイスキーの世界的な権威であるJim Murray氏のワールド・ウイスキー・バイブル2015で100点中97.5点という歴代最高点を叩き出しました。
世界最高のウイスキーに選ばれた時、スコッチモルトウイスキー協会のKai Ivalo氏が次のコメントを残しています。

「日本のウイスキーは年々味わい深いものとなっています。世界最高のウイスキーになることは必然であり、むしろ遅いぐらいでした。」

デイリー・テレグラフ紙(http://www.telegraph.co.uk/foodanddrink/foodanddrinknews/11204872/Scotland-loses-out-as-Japanese-whisky-named-best-in-the-world.html)より抜粋

世界にこれだけの衝撃を与えた日本のウイスキーは、どのようにして世界最高と認められるようになったのでしょうか。
受賞歴のある3社に焦点を当て、その理由を読み解いていきます。

「ウイスキーづくりにトリックはない」

これはニッカウヰスキー創業者・竹鶴政孝氏の口ぐせです。
竹鶴氏と妻のリタ氏といえば、NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」のモデルにもなっていますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

同社の “シングルカスク余市10年”は、2001年にWHISKY MAGAZINE 「BEST OF THE BEST 2001」にて最高得点を獲得しました。日本のウイスキーが世界最高峰の大会で最高得点を獲得したのはこれが初めてです。
他にも、竹鶴17年、余市20年、フロム・ザ・バレルなどが世界で名だたる賞を獲得しています。

この快挙の背景には、竹鶴氏のウイスキーに対する姿勢があるのだと考えられます。
「日本で本場スコットランドのウイスキーを作りたい」という強い意思、スコットランド留学時の人並外れた勤勉さ、市場に粗悪なウイスキーが出回った時にも常に高品質なものを消費者に提供し続けた品質第一主義、といった姿勢が今なお語り継がれています。
この竹鶴氏の行動には、“勤勉・実直・真面目”という日本人の性格が色濃く出ています。
日本人としての心が土台となって、世界に認められるような製品をいくつも生み出したといえるでしょう。
参考リンク:ニッカウヰスキーHP

「地の味、地の香り、地の焼酎」

これは本坊酒造の志に書かれている一文です。
その土地や風土との共生を目指してウイスキーづくりを行っている同社は、“マルス・モルテージ3プラス25 28年”がワールド・ウイスキーアワード2013にて世界最高賞を受賞しました。

マルスウイスキーの生みの親である岩井喜一郎氏は、ニッカウヰスキー創業者の竹鶴氏をウイスキー留学の為にスコットランドへ送り出した人物でもあります。岩井氏は、正統派スコッチウイスキーを超える国産ウイスキーを作るため尽力しました。
製造当初は鹿児島で始まった蒸留ですが、本格的なウイスキーを製造するために、山梨県そして長野県へと蒸留所が北上していきます。背景には、「いつか日本の風土を生かした本物のウイスキーをつくりたい」という本坊酒造の想いがあったといいます。
気候の変化が激しく湿度が高い日本で製造するために、様々な試行錯誤が繰り広げられました。最高の製品を作るために日本の風土を味方につけることが、世界に認められる製品を生み出す第一歩となったのです。
参考リンク:本坊酒造株式会社HP

「日本人の感性で世界に愛されるウイスキーをつくる」

これはサントリー創業者の鳥井信治郎氏の夢でした。
サントリーは、鳥井氏の夢を今なお追求することで、世界に認められるよう製品・パフォーマンスを提供し続けています。

同社は、ワールド・ウイスキー・バイブルに選出された山崎シェリーカスクシングルモルトを始め、響21年、山崎25年、白州25年などが世界で名だたる賞を獲得しています。
サントリーの数ある商品の中でも、“響”には商品名に特別な意味合いが込められています。
響の名前の由来は”人と自然と響き合う”です。日本のみならず、世界の人々と向き合いたい。そして世界の人々に喜ばれるウイスキーを作りたいという想いが込められています。
同シリーズの“響 JAPANESE HARMONY”では、日本の自然・感性・技を組み合わせて世界に向けて発信していくことがテーマとなっています。

世界の人々が喜ぶ商品、異なる嗜好への挑戦ができるのは、日本の強み・文化を土台にした商品開発を行っている実績があるからです。
そのため、世界のニーズを捉え、日本の持ち味を売り込むことに成功したのだと言えます。
参考リンク:サントリーホールディングスHP

まとめ

今回は日本のウイスキーが世界最高峰の理由をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
日本を代表する商品として、これほど素晴らしいものはないですよね。

どの企業に対しても共通しているのは、日本を理解し、強みとしていることです。
自国への理解や関心をより深めていくことで、世界に対して認められる日本のウイスキーが製造出来たのではないでしょうか。

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