
現地の人に聞いた!タイの小売店・百貨店を大衆目線から格付けしてみた
先日国王が死去し、世界から注目を浴びている国「タイ」。
日本の約1.4倍の国土を誇るタイは年々観光客が増え、リゾート地という印象が強いが経済発展も著しい。
出典:世界経済のネタ帳
2011年期に災害や自動車の減税措置などで落ち込んだものの、それ以降は緩やかな経済成長を維持しています。
タイの首都バンコクには、日本の食材を扱うスーパーマーケットが多数建てられ、日本食レストランは約1,300店も建てられています。
高架鉄道BTS(スカイトレイン)やMRT(地下鉄)などのインフラが発達していることにより、移動も不自由なくすることができ(タクシーは混むが)、デパート等のショッピングセンターでも英語や日本語も通じることがあるのでコミュニケーションにも困らない。
また2016年に発足したASEAN経済共同体(AEC)の影響もあり、タイへの日系企業の進出は加速し経済も伸びていくと考えられます。
今回はそんな発展している国「タイ」の現地人20人にインタビューし大衆目線で一般的に足を運ぶところを尋ねて統計を取り、グラフにして下記にまとめました。
*デパートやドラッグストア、小売店が中心です
タイ小売店・百貨店格付けランキング
目次
縦軸の上が高価格、下が低価格、横軸の左がマス(大衆向け)、右がプロフェッショナルとなっている。
大衆向け・低価格
Watsons
緑色の「W」はWatsonsのロゴで多くの人に親しまれている大衆向けのドラッグストアです。
東南アジアではシェアNo1を誇り、ドラッグストアを調剤薬局という暗いイメージから生活用品やコスメ商品も揃う明るいイメージに変えたパイオニアと呼ばれ、お手頃なワトソンズのオリジナル商品や、日本のヘアケアコスメなども多く見られます。
ドラッグストアとコスメストアを合わせたような品揃えで展開しており、大衆から高い支持を得ています。
Oriental princess
オリエンタル=東洋の女性をより輝かせるために生まれたタイ発のブランド。
タイハーブ、トロピカルフルーツを材料に使用したコスメが多種多用あるのが魅力。特に日本では聞いたことがない「バナナシャンプー」がお土産には人気です。
最近では大人仕様の商品も出てきたので幅広い年代から支持されています。
Tsuruha
出典:流通ニュース
日本の北海道発のドラッグストア。
ツルハグループはタイの首都バンコクでの海外進出をきっかけに世界で20,000店舗を目指す長期ビジョンを掲げています。
品揃えは申し分なく、化粧品よりも生活用品を中心に置いている印象があります。タイでは有名なドラッグストアの1つです。
大衆向け・中価格
The saem
出典:seoulnavi
ザ セム(the SAEM)は、韓国化粧品ブランドとして2010年に誕生しました。
プロフェッショナル向けの商品が多いにもかかわらず、コストパフォーマンスの良さに定評があり、基礎スキンケアからメーク、ボディケア、ヘアケア、メンズンケア、敏感肌用など用途に合わせた幅広いラインナップです。広告モデルに韓国人気アイドルグループ「BIGBANG」のG-DRAGONを起用したことでも話題を集めました。
Innisfree
出典:howdoithai
「innisfree(イニスフリー)」は韓国の大手化粧品会社「AMORE PACIFIC(アモーレパシフィック)」から生まれたコスメブランド。
ナチュラル思考の女性をターゲットに自然を主成分とした商品で、若い女性に多く親しまれているコスメブランドです。
こちらはアイドルグループ「少女時代」のユナがイメージモデルです。
プロフェッショナル向け・中価格
(出典:流通ニュース)
日本でもおなじみのマツモトキヨシは2015年と比較的最近に海外進出をしました。今まで東南アジアに進出しなかったのは圧倒的シェアを誇っているWatsonsがいたためだと考えられます。
医薬品、健康食品、化粧品、衛生用品、日用品、食品などを販売しており、まだタイに出店して間もないが既に地域の顔となっています。
Etude house
(出典:ラフォーレ)
韓国最初のメイクアップブランドとして誕生しました。記念すべき海外100号店はタイに設立されました。
華やかな色使いが特徴で若者に人気で、東京にも6店舗あり世界的に有名なブランドなっています。
プロフェッショナル向け・高価格
世界各地のコスメティックブランドを取りそろえ、独自のブランドも展開している”Sephora”。
割高ですが、広々とした店内で商品をじっくり手に取って見ることができ足を運ぶ女性客が後を絶ちません。
「Sephora」は高級路線で大衆より少し上の層をターゲットにしている感があります。
ISETAN
(出典:matome naver)
日本の有名なデパート「伊勢丹」はタイに進出してから15年以上も経過しており、和のスウィーツやお惣菜のコーナーもあるスーパーマーケット、日本の有名な本屋「紀伊国屋」もあります。また、日本円での支払いも紙幣に限って可能となっています。
まとめ
タイの方に今回のインタビューをしたところ、日系と韓国系の企業の二極化といった状況でした。
日本製品は質が高いが、値段も高いと多くの意見がありました。それに対して韓国製品は安価で質も悪くないと日本製品から韓国製品に乗り換えたという方が多くいました。
程よい金額で品質を感じられる商品が選ばれるのが、現代のスタイルとなりつつあるのかもしれません、”日本の商品は高い”というイメージが先行している今のスタイルは変えざるおえない状況であると言っていいでしょう。
幸運にも今までの日本の先駆者が世界的に日本商品は質が高く素晴らしいという印象を世界的に植え付けてくれました。
どこの国の人に聞いても日本商品は信頼性があると悪いイメージを持っている方はほとんどいません。
この恩恵を無駄にすることなく、日本のあるべき姿で海外市場のシェアを再び獲得していってほしいです。