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「フィリピンのトランプ」国際社会に波紋

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2016年6月末にフィリピンの新たな大統領となったドゥテルテ氏は活発な外交政策を続けており、アジア圏のみならず世界中から注目されている。その大きな理由の1つが「長年の同盟国である米国には依存しない」ということをドゥテルテ氏は繰り返し明言しており、ご近所の中国やロシアに靡いている状況だからだ。これに対し米国は警戒心を高め、フィリピンの動向をうかがっている。

そもそも大統領選から過激な発言が目立っており、米大統領選と絡められ「フィリピンのトランプ」と国民から揶揄されるほどその振る舞いは身勝手なところがある。

「私が大統領になれば、血を見る機会が増える」「犯罪者は殺す」と言ったり、同氏が女性を侮蔑する発言をしたので米国とオーストラリアの大使が非難したのに対して、「黙れ、両国と関係を切ってもいい」と言い放ったりと、「常軌を逸した」と評するほうが適切なくらいひどい発言を行なった。
出典:東京経済

ドゥテルテ氏が米国よりも中国との関係を重視しているのはチャイナマネーもさることながら、米国大統領オバマ氏に、ドゥテルテ氏が麻薬取締がらみで3,700人も殺したことを強く非難されたことを根に持っていることがあげられます。

逆に中国は一切非難せず、全て受け入れているためドゥテルテ氏は受け入れてくれる方を選んだのでしょう。

(イメージ画像:newsweekjapan)

実際に米国に依存しないことは可能なのか。

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ドゥテルテ氏は中国訪問中に「軍事でも経済でも米国とは決別する」と反米発言をしたことが記憶に新しい。

これついて「外交関係を絶つという意味ではなく、外交政策における決別だ」と話し、「米国には多くのフィリピン人やその子孫が住んでいるため、関係を維持するのが我が国にとって最善だ」と後日述べている。つまり、米国とは最低限の関係は維持するが必要以上には関わらないという姿勢で、米国に依存した外交政策を転換する意向を改めて示した。

自国の立場からの意見を述べる一方でこんな持論を述べている。

「我が国は常に米国の指示に従ってきた」と持論を展開した。9月に会談したロシアのメドベージェフ首相からあらゆる支援の用意があると持ちかけられたとし、「仮に我々が原子爆弾を持ちたいと思い、与えられれば、ここに持ってこられるだろう」と発言。中国やロシアとの関係を強化する考えを示した。
出典:日経

ここまで過激な発言をしているが実際問題米国の依存から抜け出すのは、とくに安全保障の面では至難の業だ。
フィリピン軍はアジアで最弱の軍の1つであるとも言われており、米軍に頼らなければ、アジア圏での権益は保てなくなってしまう。

事実、発言とは裏腹に米国との交易は前大統領から引き継いでおり、国益となるのなら完全に米国依存を脱却することはしないだろう。

中国とフィリピンには南シナ海問題があったが。

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出典:http://blog.goo.ne.jp/

中国とフィリピンは南シナ海の領有権問題で以前から争っている。「中国側が領有権の9割は自国のものだ」という一方的な発言により収集がつかず、他国を含め仲裁裁判所に判断を求めた結果中国の発言は一切認められず、横暴極まりない中国は世界的に批判され孤立したのである。
ところが、そのタイミングで親中といわれているドゥテルテ氏がフィリピンの大統領になったことにより、中国は息を吹き返した。

中国はフィリピンの大統領になったドゥテルテ氏を歓迎し好意的な姿勢を示すことでフィリピンを味方につけたのだ。
これは中国にとっては非常に大きな成功と言えるだろう。

中国から見ると、東から西に向かって、アメリカの味方に封じ込められている。地図を見ると、韓国、日本、台湾、フィリピンと繋がっています。最近は、ベトナムもアメリカ寄りになってきた。

南シナ海、東シナ海からアメリカを追い出し、アジアにおける中国の覇権を確立するためには、韓国、日本、台湾、フィリピンを、中国側に引き寄せることが必要なのです。今回、中国は、フィリピンを引き寄せることに成功した。
出典:MAG2NEWS

争っていた領有権問題も一度棚上げされ、フィリピンは中国との関係強化に注力している。ネットでは中国の戦略勝ちという意見もある。

日本はフィリピンに対してどのような姿勢をとるのか。

日本は、中国寄りの新政権といかに関係を保つかが重要となるでしょう。

ぎくしゃくしている米国との関係改善を日本が促すのは「今のタイミングでは反発される恐れがある」(同関係者)として控える見通し。米国が人権問題と批判しているドゥテルテ大統領の麻薬犯罪の取り締まりも、日本は今の所取り上げない方向だ。

「ドゥテルテ大統領は日本には良い感情を持っているようなので、一連のイベントを通してそれを拡大させたい」と、別の日本政府関係者は言う。「フィリピンが中国と対話を進めるのは地域の安全保障にとって良いことだが、中国に取り込まれてしまうのは困る」と同関係者は話している。
出典:newsweekjapan 一部抜粋

今後フィリピンが中国との関係を重視したい考えを明確にしているとはいえ、米国との関係は結局無視できない。どちらにも良い顔をするのは非常に難しい。

八方美人だといつのまにか四面楚歌になってしまうのではないだろうか。

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