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関税とは?関税の種類と優先順位まとめ

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税金と聞くとアレルギー反応を起こす方が多いのではないでしょうか?その中に関税というものがありますが、実際にどういうものなのかわからない方が意外に多いです。今回は関税がどういったものなのか、関税の種類や関税率表などにも触れて解説していきます。

1:関税とは

関税とは輸入品にかかる税金のことです。なぜこのような制度があるかというと、安い外国製品から国産品を守るためにです。安い外国製品をそのままの価格で販売すると消費者は高い国産品を買わなくなってしまいます。そこで税金をかけて、高くしているのです。
例を挙げると日本では国内産のお米が高いことで知られています。しかし、アメリカのお米は非常に安いため、それが国内に輸入され安い価格で販売されてしまうと、国内のお米生産者が打撃を受けてしまいます。それを守るために輸入品に税金をかけて国内産と国外産の差を無くす制度なのです。

2:関税の種類

それでは関税の種類について説明していきましょう。条件によって適応される関税が異なります。

・基本税率

基本税率とはすべての輸入品に対する基本的な税率です。マストでかかる税金になります。

・暫定税率

関税前暫定措置法で決められている税率です。一定期間に輸入される特定品目が対象となります。

・特恵税率/特別特恵税率

開発途上国や特定の地域が原産地である輸入品について適用されます。通常の税率よりも低いのが特徴です。

・協定税率

世界貿易機関(WTO)の加盟国を原産地としたものや、FTA、EPAにおいて2国間協定を結んだ国からの輸入品に適用されます。

▽FTAについてはこちらから
FTA協定(自由貿易協定)とは?簡単にまとめてみた。

▽EPAについてはこちらから
関税を削減する経済連携協定(EPA)とは

2-1:関税率表

日本の関税率については、関税定率法などに定められています。国際的には国際統一商品分類(HS)があり、国際貿易となるすべての商品が網羅されている6桁の数字で示される項目があり、5025号から構成され、21部、97類、1,220項にまとめられています。日本においても、現在では国際統一商品分類(HS)を適用しています。

税率は原産国や種類、素材、加工の有無などによって大きく変わります。適用される税率には優先順位があり、特恵税率、協定税率、暫定税率、基本税率となります。

2-2:関税率の形態

(1) 無税品と有税品

税はすべてのものにかかるわけではなく、有税品と無税品があります。無税品は全体の約35%。主な無税品は、鉄鉱石、羊毛、綿花、写真用フィルム、ゴムタイヤ、機械類、コーヒー豆などです。

(2) 税率の形態

・従価税
日本において最も一般的な形態です。メリットとしては、負担が輸入品の価格に比例していることや、輸入品の価格変動に対して税額も変化しインフレに適応できる点です。デメリットとしては、輸入品の適正価格を把握するのが難しい点や、輸入品の価格が安くなるほど額も低くなってしまう点があります。

・従量税
輸入品の個数、容積、重量などの数量を基準としたものです。価格の安い、高い、は税率に影響しないのが特徴です。税額を簡単に算定できる方法ですが、物価変動があった場合に、負担の不均衡などが起こるといったデメリットがあります。

・混合税
従価税と重量税を混合させた方法で、従価・従量選択税と従価・従量併用税があります。選択税は一つの商品の従価税と重量税で税額の高い方を選択します(一部の品目については低い方)。課税価格が高いと従価税が、低い場合は重量税が適用されるという仕組みです。併用性は従価税と重量税を同時にかける方法です。

2-3:特殊関税制度とは

税率制度を設けていても、不正な取引があった場合や、国内産業を守れない事態が生じた場合に適用されます。例えば、不当に安い価格で輸入されたものには、不当廉売関税といって、割増税を課すことができる制度、輸入が急激に増加した物に割増税率を課すことができる緊急関税などがあります。また、日本の輸出物に関して、不利益な取り扱いをしている国の輸入品に対しては、報復関税といって割増に税をかけることができます。

2-4:関税の減免戻税及び還付

輸入貨物が一定の条件に適合する場合には、関税の全部または一部が免除される(免税または減税)という制度があります。また、税を納付した後でも一定の条件に適合する場合には、税の全部または一部を払い戻す制度や、還付制度があります。

〔生活関連物資の減免税〕
 主要食糧である米、麦などの輸入価格が国内価格よりも高いとき、価格変動の大きい豚肉の国内価格、輸入価格がともに高いとき、関税を一時的に軽減・免除する制度です。また、食料品、衣料品など国民生活に関連が深いそれ以外の品物についても、輸入価格が著しく上昇した場合などで国民生活の安定のため緊急の必要があり、国内産業に損害を与えるおそれがないときに関税を軽減・免除することもできます。これらは消費者物価の安定のため設けられた措置です。

〔製造用原料品の減免税〕
 特定の製品(飼料等)を製造するために必要な原料(とうもろこし等)について、関税を軽減・免除する制度です。

〔無条件免税〕
 外国旅客の携帯品(酒類3本など)、身体障害者用の物品、1万円以下の少額物品などを免税する制度です。

〔特定用途免税〕
 学術研究用、社会福祉用の寄贈品などを免税する制度です。

〔外交官用貨物などの免税〕
 大使館の公用品などを免税する制度です。

〔輸入時と同一状態で再輸出される場合の戻税〕
 委託販売契約や見込み輸入などによって関税を納付して輸入された貨物が、売れ残りなど何らかの理由で国内使用されることなく、輸入許可の日から1年以内に再輸出される場合には、納付した関税の払戻しをするものです。

〔航空機の部分品などの免税〕
 航空機の部分品などのうち、わが国において製作が困難と認められるものについて関税を免除する制度です。製品類の無税化が進み、その範囲は漸次縮小されています。

〔加工再輸入減税制度〕
 近隣の発展途上国との間の貿易の拡大に資するため、加工または組立てのためわが国から輸出された原材料を用いて1年以内に輸入される織物製衣類などについて、その関税を軽減する制度です。
出典:Jetro

まとめ

関税と言っても、様々な種類や方法があるものです。輸入品を購入する機会も多くあるでしょう。どういった仕組みで価格の高い、安いが生じるのか、関税はどのように日本の生活や産業を守ってくれているのかを理解するためにも、関税について知っておくといいでしょう。

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