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ASEAN最大人口を有するインドネシア市場が急成長しているワケ

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1万3466の島から構成されている国であり、2.47億人の世界で4位の人口!
世界で最もイスラム教徒の多い国。
毎日渋滞が続くインフラ発展の課題が目立ち、停滞する資源輸出と拡大する内需市場。
増える日本食ブームと日本文化で、2012年には日本企業 新規進出企業で中国に続き2位の国!

とにかく内需市場が拡大‼インドネシア市場について

【基本情報】

  • 国名:インドネシア
  • 首都:ジャカルタ
  • 面積:1,904,569 km2
  • 人口:2.47億
  • 人口密度:130.19人/km2
  • 一人当たりの名目GDP(USドル):3,475.25 USD
  • 一人当たりの購買力平価GDP(USドル):5,214.06 USD
  • 通貨:インドネシア・ルピア
  • 公用語:インドネシア語

※情報基※
面積:CIA「The World Factbook」
GDP、人口:IMF「World Economic Outlook Databases」
人口密度: IMF「World Economic Outlook Databases」 ,
CIA「The World Factbook」

※購買力平価とは?
購買力平価とは「為替レートは2国間の物価上昇率の比で決定する」という観点で、インフレ格差から物価を均衡させる為替相場を算出している。
これにより各国の物価の違いを修正し、より実質的な比較ができるとされている。

1.インドネシア政府が掲げる中長期戦略。

  • 【インドネシアGDP構成比 2013年度】
  • 製造業 24%
  • 農林水産業 14%
  • 卸売・小売・ホテル・飲食業 14%
  • 鉱業・採石業 11%
  • 地域・福祉・個人サービス業 11%
  • 建設業 10%
  • 金融・不動産業 8%
  • 運輸・通信業 7%
  • 電気・ガス・水道業 1%
  • ※情報基:公益財団法人国際金融情報センター

国民のほとんどはマレー系です。ただ、主要民族のマレー系も分解すると300を超える民族があると言われています。
この事から、都市ジャカルタのあるジャワ島、観光地のバリ島など、島の特性により経済や文化も異なります。

また、近年成長し続けているインドネシア市場は日本企業の展開候補としても注目されており、2012年には日本企業 新規進出企業数で中国に続き2位となっている事も知っておくべき情報です。

ただ、最近になって4年続いた実質GDP成長率6%以上の推移も2013年度には5.8%となり、インドネシア中央銀行によると貿易収支も減少しており、今後も一時的には減少する事が懸念されています。

  • 【貿易収支(単位:100万USD)】
  • 2011年度:33,825
  • 2012年度: 8,680
  • 2013年度: 5,833

この背景にあるのが、2014年1月に発行された鉱石輸出禁止政策です。
主な理由は、今までインドネシアの鉱物は、純度が低い状態で輸出しており、国内での精製、加工はされていませんでした。
よって、原料を安く輸出しているケースが多く、本来の付加価値をお金に変えられていない事が問題となっていました。

今後は、国内で加工されてから輸出する方法へシフトして行こうという政策です。
これによって中長期的には、工場建設などの直接投資の増加や、輸出額の改善が期待されています。

このように数年間成長している経済成長率が下降した地域であるが、中長期的には改善されると予想されています。
また、内需市場は中間所得者の増加により成長しており、日本企業にとっても展開候補として期待されている事がお分かり頂けると思います。

そのインドネシア市場にはどのような特徴があるのかを説明します。

2.インドネシア市場にはどんな客がいる?インドネシアの客層

インドネシア市場は、年間の観光客は880万人と世界各国地域との比較でも少なく、観光客の36%は、日本人にも人気のバリ島が占めています。
東南アジアで一番面積が大きい事から考えると、観光客向けのビジネス機会が少ない事が理解できます。
よって多くは、国民に対する市場が大多数を占めています。

【民族構成】
マレー系:約75%
中華系:約5%
他:約20%
インドネシア 民族構成
【マレー系の主要民族内訳】
ジャワ人、スンダ人、バタック人、マドゥラ人、ブタウィ人、ミナンカバウ人
ブギス人、バンジャル人、バリ人、ササック人、ダヤック人。

【宗教】
イスラム教(87.18%)
キリスト教(9.87%)
ヒンドゥー教(1.69%)
仏教(0.72%)
インドネシア 宗教構成

インドネシアでは、宗教、民族構成は、イスラム教のマレー系人口が大多数を占めています。
特徴的なのは世界最多数の1万3466の島が集まって出来ている国であり、面積も東南アジアで最大の国である事です。また、これによりビジネスを行う上でも影響があります。

どのような影響が出るかというと、現地企業は島により営業拠点を持っている事が多いです。
弊社顧客のインドネシア企業はバタム島という島に本拠店を持ち、首都であるジャカルタにも支店を持っています。

当然ですが、配送する際にも西部地域、東部地域に対してそれぞれ配送し、展開する島や地域によって営業管理者も変わります。
また、基本的にはジャカルタを中心に経済が成り立っていますが、一定以上のビジネス規模にするためには、それぞれの島、地域によった戦略を構築する必要があります。
これは、日本企業からしてみても、物流機能が必要な企業にとっては大きく影響が出るというです。

市場の一番特徴的な事は、内需市場は数年で急激に伸びているという事です。
背景にあるのが中間所得者層 人口の上昇です。
国際的な市場調査会社であるユーロモニターによると、中間所得者層と言われる5,000USD~35,000USDの年間世帯可処分所得は、2000年には274万世帯でしたが2010年には3,322万世帯と10年間で12倍となっています。

さらに、金融機関から個人向け貸出の対名目GDP比2013年度は約16%と、毎年伸びており、背景には自動車、2輪車販売台数が上がっている事であると言われています。

また、中間所得者が増えている傾向にある一方で所得の格差が広がっている事も特徴です。
Asian Development Outlook 2013によれば、インドネシアでは 2012年、860万人が貧困から脱することができたと言われてますが、2900万人が貧困ラインを下回っています。

所得格差を表すジニ係数では、2008年には0.35やであったが、2011年には0.41に上昇しています。
ジニ係数とは完全平等な分配であれば 0、完全不平等な分配であれば 1 で、0 と 1 の間を動く係数です。
※情報基:BPS

このような事に影響における光景は様々なところで見る事が出来ます。ショッピングモールでは、運転手専用の待合室が駐車場に隣接しており、ベビーシッターが子供を遊ばせる遊具が設置されています。

運転手を待合室に待たせ、ベビーシッターに子供を預け、その間に主人は買い物をするというのが、高所得者の買い物文化です。

また、車で移動すると、道路に子供が多く待っています。彼らにUターンの合図をすると、付近にいる子供が反対車線の車を止め、Uターンする車を誘導します。
その対価として車の窓から小銭を渡すという光景も多いです。
このような貧困格差はインドネシアで社会的な問題となっています。

主要ビジネス都市のジャカルタ内でも、当たり前のように、このような光景はあります。

2-1.インドネシア展開に向けて知っておくべき課題。

2-1-1.インドネシアにおけるハラル

インドネシアは世界最大イスラム教徒がいる国でありますが、実はイスラム国家ではないです。
また、国章の『ガルーダ』は元々はヒンドゥー教の神鳥であると言われています。
この『ガルーダ』は航空会社最大手会社の「ガルーダ・インドネシア航空」の社名にも使用されており、国民から馴染みのあるシンボルです。

National_emblem_of_Indonesia_Garuda_Pancasila.svg※画像基:Wikipedia

インドネシアの理念では【多様性の中の統一】であり、『唯一神への信仰』を第一原則としています。
これは、約300民族ある民族を一つにするにあたって、それぞれの神を信仰するという国民に対する配慮であると言われています。

また、大半を占めるイスラム教徒についても中東地域と若干異なる文化もあります。
一般的にはイスラム教徒の女性はジルバブというスカーフを頭に巻いて生活をしていますが、日本でも馴染みのある【JKT48】のメンバーの中にはイスラム教徒のメンバーもいます。
彼女はジルバブを巻いておらず、ミニスカートやノースリーブの服装もしています。
ただ、お祈りの際にはジルバブを巻き、お祈りをするとの事でした。

このように普段は、ジルバブを巻かずに、お祈りの際のみ正装をする方もいます。
また、ジルバブもオシャレの一つとして、ファッション誌に巻き方や、色々な種類のジルバブが掲載されています。

ただ、宗教を無視する事や、考えずに展開する事は基本的に許されません。
今までも、多くの事件が起こったり、取決めがある事は認識している必要があります。

【味の素事件】
2000年にインドネシアで日本の大手食品メーカーの味の素 現地法人において、ハラール違反事件が起こりました。

内容は、ハラル表示をしていた調味料に豚肉の成分が入っていた事によって事件となりました。
これにより商品の回収をし、現地法人の日本人役員6名が逮捕されています

材料として豚の成分を使用はしていなかったのですが、発酵菌の栄養源を作る過程で触媒として豚の酵素を使用していました。
ただ、社会保健省は『イスラムの教えに反し、消費者保護法い違反する』と判断し、結果このような事になっています。

【SNSで無神論者が逮捕】
2012年にSNS Facebookを通じて、『神は存在しない』等、無神論者であることを公言し、
怒った群衆が、投稿者の勤務先を襲撃しました。また、宗教を冒とくした容疑で投稿者は逮捕されています。

【医薬品のハラル承認取得が義務化を主張】

2013年 インドネシアのハラル認証機関であるインドネシア・ウラマ評議会(MUI)は、
ワクチンを含む医薬品のハラル認証の取得を義務化について政府に提言を行った。
これまで、食品や化粧品等についてハラル認証の対象となっていたものの、
「医薬品」については一部製品を除いて明確な記載がされていなかった。
同機関は食品同様に医薬品のハラル取得も法律で規制させるべきと強く主張した。
ジャカルタポスト

中間所得者が増え内需は今後も拡大されていく市場として、日本企業の展開先候補になっていますが、
ハラルや無数の島から成り立っている事について認識する必要があります。

2-1-2.:とにかくインフラが整備されていない!

【日本GW時の4.5倍の交通量により 毎日交通渋滞】

インドネシアでは、鉄道もあるが交通のほとんどは車が中心です。また、近年、自動車、2輪車販売台数の増加に対して、道路の面積が伴っていません。
インドネシアの国際空港であるスカルノ・ハッタ空港からジャカルタ中心部までの交通量は、675,700台が一日に使用します。

この数字は、日本のGW時の東名高速道路と新東名高速道路の合計値の約4.5倍程です。※情報基:大和総研作成資料

結果、市場調査会社フロスト・アンド・サリバンに『通勤の際に世界でもっとも不快な都市はジャカルタである』と言われています。
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この対策として、政府はバス専用道路を作り、バスでの通勤を国民に促すなど対策をしていますが、限られた地域にしかないなど、完全に解決できていません。
また、【3in1】という朝と夕方の通勤時間での特定区間では1台の自動車に3人以上乗っていないと罰せられる。というルールを作っています。

【すぐに洪水が起こる。】
インドネシアでは購買層が特定地域のみに集中していない事から、物流環境を整える必要があります。
ただ、そこでインドネシアならではの大きな課題になるのが洪水です。

ジャカルタ市街地の約40%は海抜下の低地であり、雨季には水が溜まりやすい傾向にあります。
1月から2月が雨季のピークであり、この時期には小売店舗や物流などビジネスに対しても、毎年大きな損害があります。

2013年1月にも豪雨により、ジャカルタ市内で冠水が確認され、公共交通機関が全く動かなくなりました。
一部の停電も起こり、都市機能に対して多大な影響が出て、この洪水により、20名以上が死亡し、3万人以上が避難をしています。
港では、コンテナ貨物には一部、浸水被害が起こり、工業団地では物流機関が止まる事で、部品等、必要資材が届かない。停電により工場が稼働出来ない等の被害が出てます。

私たちも2013年の2月にジャカルタに渡航した際には、続く豪雨により商談や打ち合わせの時間に、全く行われませんでした。
これは、その時に本当にバイヤーからもらったメールです。
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3.日本企業が多く進出をしている大きな理由である〔親日なインドネシアの国民性〕

3-1.親日によった効果。

イギリスBBC放送が2011年に調査した結果によると、日本に対して肯定的に感じているインドネシア国民の割合は85%です。
当時のランキングでは親日指数が世界で一番高い数字となっています。

このような事を背景に、日本との友好的関係を象徴するイベントも存在します。

【ジャカルタ日本祭り】
発端は2008年に国交50周年を記念するイベントが開催され、その際に、より継続的な交友関係を続ける事が出来る方法はないかとの声からこのイベントが出来た。

日本式屋台、コスプレショー、盆踊りなど、若者に大人気の催し物が揃います。
これは毎年行われており、3万人の客が訪れる。
日本文化や最新のトレンドを発信するイベントでもあり、出展し広報をする日本企業もいるなど、日本商品を流通のきっかけともなっています。
ジャカルタ日本祭りURL

3-2.日本企業の知的財産や技術を守る環境が出来ている。

マレーシアでも2014年に開始された特許審査ハイウェイが2013年から開始されています。
これにより、日本で特許の出願について判断されたものであれば、簡易的な手続きでインドネシアでも、早期の権利化が可能です。

背景は、インドネシアに進出する日本企業が多く、知的財産や技術を守る環境を作る事で、より多くの日本企業誘致をするという事が狙いです。

4.インドネシア進出するためには現地に行こう!

インドネシアでは、他地域と異なりインドネシア全土に販路を持つ企業は少ないです。
なぜなら、島や地域によって営業拠点が必要になるからです。

また、日本企業の主なターゲットである中間所得者に焦点を絞った場合、近代的店舗と言われる、チェーン店やショッピングモールが販売チャネルとなります。
そこに販路を持つ企業は大手小売店が目立つが、情報公開している企業はシンガポールのように多くないです。
故に、多くの企業にコンタクトを取るという営業方法ではなく、数は少ないが、一社一社と会いに行き、交友関係を持ちながら〔営業戦略を共に構築する〕という方法を必要とされると感じてます。

企業のリスト取得については下記のような企業や団体が行っています。

5.まとめ

インドネシアは、現地の文化を理解する事が必要とされ、無視すると刑事事件にさえ発展します。
東南アジアで一番国土面積が大きい地域で多数の島によって出来ているが故、営業難易度が高いです。
中間所得者は10年間で12倍増えており、今後も絶対数は上がると予想されています。
そして、国民の85%が日本に対して有効的な印象を持ち、日本の知的財産、技術を守る環境がある。

決して展開の難易度は低くなく、営業拠点に絞った場合、インドネシアのみで展開しているという日本企業は多くないです。
ただ、所得の上がっているインドネシア国民は今後の日本企業の顧客として有力候補として考える企業は、現地のインフラ環境や国民性を理解するためにも、まずは『現地に訪問する』という事をお勧めしています。

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