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1000兆円規模!?ハラールビジネスの始め方の基本を押さえる

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少子高齢化によって、国内市場は縮小を余儀なくされている昨今。

外国人をターゲットに海外進出していこうと考えている中小企業経営者も多くなってきているようです。そんな中で、にわかに関心が高まっているのが、イスラム圏、ムスリム市場です。

人口約19億人と、今や世界人口の4分の1を占めるムスリム(イスラム教徒)。また日本国内でも人口が増え、マーケットが拡大することが確実視されているムスリム市場は、いまや世界各国の企業の注目の的であります。このビジネスチャンスをつかむうえで重要なのが、欧米や東アジアなどとは少し勝手が違うことをきちんと理解する必要があります。
なぜなら、アラビア語で「ムスリム」と呼ばれるイスラム教徒にはさまざまな戒律があり、彼らはイスラムの教え(シャリア法とイスラム原理)で許された「ハラル(HALAL)」なものしか購買できないからです。

・急成長するムスリム市場

現在、ASEANの経済成長により、中間層の人口が増え、今後、ムスリム市場が飛躍的に拡大していくと予想されています。
そこで、今回は下記三点についてまとめました。

・ムスリム市場
・ハラール食品市場
・ハラール化粧品市場

Pew Research Center【The Future of the Global Muslim Population】とピュー・リサーチ・センターの調査によると、ムスリムの人口は、2010年の16億人から2030年には22憶人に増加し、世界人口に占める割合が26.4%でキリスト教徒を抜いて世界一となります。
2050年には27億6千万人に増加し世界人口に占める割合が29.7%と見込まれています。
そして現在、ムスリムを対象とする市場規模は推定300兆円といわれておりますが、2030年までには1,000兆円に達するという経済予測もされています。

・ハラール食品市場

ハラール食品等のイスラム至上向け食品市場規模は約60兆円と推計され、2030年には約200兆円まで拡大すると予測されています。食品は直接人体に接種されることから、ハラール産業において最も重視されています。食品加工技術の進歩により添加物や調味料にハラール違反となる成分が含まれることがあるため、第三者機関による認証が果たす役割は大きいとされています。
これまで日本企業の多くは、ハラール対応しやすい東南アジア等の海外工場でハラール食品を製造するケースが主流でありましたが、ムスリム市場への輸出やインバウンド顧客向けに国内でもハラール認証を取得する企業が増加しています。

□日本企業のハラール食品対応事例

・キューピー
マレーシア現地法人で生産したマヨネーズを日本へ輸出
・ギャバン
マレーシアで生産したハラール認証を受けたスパイス製品を東南アジア市場に向けて、製造、販売。同製造ラインを使用し、日本向けハラール認証スパイス製品を製造し、日本へ輸出
・カゴメ
マレーシアにで、業務用ユーザー向けにトマト調味料の生産・販売を行う合弁会社を設立。

・ハラール化粧品市場

ハラール化粧品パーソナルケア市場規模は約1.5兆円(2013年)と推計され、2019年には約4兆円に拡大されると推測されています。
世界の化粧品市場約38兆円(2013年)に対し、1.5兆円と4%弱にすぎません。ハラル認証、ハラル対応が大きな壁になっていることは否めません。
日本の化粧品メーカーもハラル化粧品への取り組みはこれからです。
しかし、非イスラム圏市場においても、ハラールの基準を満たしている、化粧品であれば『高品質』『安心』『安全』であると考える消費者がいることから、今後ニーズが増加すると推測されます。
また日本国内においても、近年2020年東京オリンピックを見据えて、東南アジアからの観光客が急増していることから、来日しているムスリム女性の化粧品ニーズも増加すると考えられます。

□日本企業のハラール化粧品への対応事例

・資生堂
ハラール認証をマレーシアのハラール認証機関(JAKIM)から取得、その後ベトナムでのハラール認証を取得し、生産したスキンケア商品を東南アジア向けに販売
・花王
マレーシアでハラール認証を取得した商品を販売
他にも外資系企業では、P&G、ユニリーバ、ロレアルなどの世界有数の化粧品、パーソナル企業がハラール認証製品を販売しています。
そのムスリム市場攻略に向けて、最重要キーワードなのが『ハラール』なのです。

・そもそもハラールとは?

イスラムの教えで「許されている」という意味のアラビア語がハラールで、反対に「禁じられている」と言う意味の言葉がハラームです。
ハラールやハラームはモノや行動が「神に許されている」のか「禁じられている」のかどうかを示す考え方です。例えば、嘘をついたり物を盗んだりすることはハラームとされます。
ハラールが何かを暗記するのはあまり意味がなく、ハラームとされるものを理解して、それ以外がハラールだと考える方法が良いでしょう。
・ハラール食品例
野菜、果物、魚、卵、牛乳
イスラムの方式にしたがって”と畜”された動物の食肉、あるいはその派生物
・ハラール食品例
豚、酒
『豚』は、その派生物を含めて全てが禁じられています。
豚以外の肉についてもイスラムの教えに則った方法でと畜・加工処理されなかった肉についてハラムとみなされます。

・ハラールビジネスの始め方

ハラールビジネスを始める中で重要になってくるのは、まずイスラム教やハラール、ムスリムに対しての宗教観や文化を受け入れ、理解を深めることが重要です。
ハラールという概念は、イスラム世界共通でありますが、「ハラール認証」は各国または各国内の主要なイスラム団体が定めたハラールに関わる食品・医薬品・化粧品等の認証制度であり、現状、その基準・制度、認証の位置付けは、国により異なっています。
つまり、ハラール認証が(輸出先の)国ごとに違うため、マレーシアならマレーシア、 サウジアラビアならサウジアラビアの求める手続きを踏む必要があります。
一般的に、中東湾岸諸国は、輸入手続きの際に、成分の資料等をすべて提出させて、ハラールかどうかを確認してから輸入する形態をとるので、ハラールでない商品は、原則的に一般市場にはでまわりません。
そのため、ある国で通用するハラルマークが、別の国では通用しないということは多々あります。
事前のリサーチやマーケティングを十分に行っておくことが、ハラルビジネスを始めるキーポイントになります。

・まとめ

日本企業の海外進出において、人口増加の著しいイスラム圏でのビジネス展開は大きなビジネスチャンスであります。
これまで日本企業は高い品質や安心、安全を売りに海外市場展開をしてきました。

厳格な取り決めがあるイスラム市場に対しては、それらの品質などの『日本クオリティ』は非常に有効と考えます。しかしそれと共に、ムスリムをいかに理解しているのかと言う点が日本企業の大きな壁でもあります。

ハラル認証を取るだけでなく、ムスリムの消費者がどのようなもの求めて、彼らに対してどのような価値提供ができるのかを考えなければなりません。

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