英文ビジネスレターの書き方をマスター!8つのステップで簡単に書ける方法と例文集

この記事は2025年4月8日に更新されました。
現在、グローバルビジネスが当たり前となり、英文でのビジネスレターを作成する機会が増えています。
しかし、英語で手紙を書くことに、不安や疑問を感じる方も多くいられると思います。
「英語の文の書き方はわかるけど、ビジネスレターの書き方がよくわからない」
「日本の手紙の書き方と英語の書き方が違って不安」
「ビジネスレターでよく使われる表現やフレーズがわからない」
本記事では、そのような悩みを解決するために、英文ビジネスレターの書き方を例文とともに解説します。
この記事を読むことで、英文ビジネスレターを自信を持って作成できるようになり、ビジネスメールにも応用できる情報が得られます。
目次
ビジネスレターの種類
英文ビジネスレターは、主に2つのスタイル、アメリカ式とイギリス式に分かれます。どちらを使っても失礼にはなりませんが、送り先の文化や背景に合わせて使い分けることが重要です。
例えば、ニュージーランドやオーストラリアなどイギリス連邦に属する国へ送る場合は、イギリス式が適切かもしれません。それぞれの違いはレイアウトや日付の書き方にありますが、基本的な内容は同じです。
アメリカ式
イギリス式
英文ビジネスレターの書き方
ビジネスレターを構成する要素は8つあります。それぞれの項目を押さえれば、誰でも簡単に英文ビジネスレターを書けるようになります。
方式の違いも含め、具体的な書き方を説明していきます。
レターヘッド(送信者情報)
レターヘッドは手紙の一番上に記載する部分で、通常は送信者の会社名、住所、電話番号を記入します。
特に注意すべきは住所の書き方です。日本と英語では住所の順番が異なりますので、逆の順番で書くことに注意しましょう。
【日本語】
〒255-0111 東京都千代田区千代田1丁目2番地3号 ABCビル301
【英語】
#301 ABC Building, 1-2-3 Chiyoda, Chiyoda-ku, Tokyo, 255-0111, Japan
住所の順番を英語に直す際、部屋番号、建物名、番地、市区町村、都道府県、郵便番号、国名の順に書きます。
日付
手紙の日付もアメリカ式とイギリス式で異なります。
【日本語】 2023年10月19日
【アメリカ式】 October 19, 2023(月→日→年)
【イギリス式】 19 October, 2023(日→月→年)
インサイドアドレス(宛先)
宛先は手紙の受取人の情報を記載する部分です。通常、名前や役職、会社名、住所を含めます。
【英語】
Mr. John Smith
Sales Manager
Old Sticky Pancake Company
456 Maple Lane, Forest, ON 7W8 9Y0
上記のように、以下の順番で書きます。
①宛名
名前の前に、男性であれば “Mr.” 女性であれば “Ms.” をつけ、なるべくフルネームで書きましょう。
団体や会社名に送る場合は必要ありません。
②部署名
もし相手の部署や役職がわかっている場合、記載してあると親切です。
③会社名
④宛先の住所
住所の書き方は前述したものを参考にしてください。
グリーティングライン(相手への挨拶)
挨拶の部分で、アメリカ式では「:」、イギリス式では「,」を使います。名前がわからない場合は、以下のように使い分けます。
【アメリカ式】 Dear Mr. Smith:
【イギリス式】 Dear Mr. Smith,
名前がわからない場合は、“To whom it may concern”(ご担当者様)や、“Dear Sir/Madam”(ご担当者様)などを使用します。
サブジェクトライン(件名)
ビジネスレターでもメール同様に、件名を簡潔に書きます。件名の前に「Subject:」をつけ、返信の場合は「Re:」を加えます。
【日本語】
取引提案書について
営業マネージャー求人申し込みについて(返信)
【英語】
Subject: Business Proposal Letter
Re: Job Application for Sales Manager
Body(本文)
本文では、ポジティブな内容やネガティブな内容に応じた言葉を選び、内容に沿った文章を展開します。
細かい書き方は後程、解説していきます。
Close(敬具)
手紙を結ぶ際の言葉として、
“Yours sincerely”
“Yours faithfully”
“Sincerely”
などを使用します。
サイン
手書きのサインを必ず書き、その下に自分の名前と役職を記載します。
封筒の書き方
手紙の内容が整ったところで、封筒の書き方も確認しておきましょう。封筒には以下の項目を記載します.
- ①自分の住所:自分の名前、会社名、住所を記入します。名前を書く前に“From”をつけましょう。
- ②相手の住所:相手の名前、会社名、住所を記入します。また、相手の名前の前の“To”と、Mr.やMs.の付け忘れに注意してください。
- ③郵便種類:封筒の左下に「AIR MAIL」や「EXPRESS DELIVERY」など、適切な郵便の種類を記載します。
- ④切手:封筒右上に切手を貼ります。
手紙の内容によって異なる書き方
日本語で手紙を書く場合と同様に、内容によって文の書き方は変わります。ここでは、ポジティブな内容とネガティブな内容の違いについて説明します。
ポジティブまたは一般的な内容
ポジティブな内容は、簡潔に明確に伝えることが大切です。最初の段落ではなぜ手紙を書いているのかを簡単に伝え、中間段落で詳細を記載します。
Opening Paragraph(最初の段落)
最初のパラグラフでなぜこの手紙を書いているのか相手に伝えます。
“I’m writing to inform you that~”(~をお知らせします)
“I would like to inform you of~” (~をお知らせします)
などから始めると書きやすいでしょう。
そして、伝えたい内容を簡潔に書きます。
Middle paragraph(中間段落)
次の段落で内容の詳細を書きます。
なぜその結果に至ったのかの経緯など、必要であれば書いていきます。
Closing paragraph(最後の段落)
最後の段落では、今後の期待や進展、また手紙を読んでくれたことに感謝する文を書き入れるのが一般的です。
ネガティブまたはお断りの内容
お断りの内容では、相手への感謝の気持ちを最初に伝え、その後に断りの理由を説明します。相手に配慮しながらも、明確に伝えることが重要です。
Opening paragraph 最初の段落
最初の段落では、自然に現状報告を書きます。例えば相手側からのオファーを断るときには、
“Thanks for your patience while I reviewed this proposal.”
(検討を待ってくださり、ありがとうございます。))
というように、相手への感謝の言葉を入れると良いです。
Middle paragraph 中間段落
そして、提案を受け入れることが難しい旨を伝え、断りの文を書きます。
“Unfortunately, after evaluating the proposal several times I regret to inform you that I cannot accept this proposal.”
(大変恐れ入りますが、検討した結果、提案のお断りを報告させていただきます。)
上記のような文が例として挙げられます。
Closing paragraph(最後の段落)
最後の段落ではポジティブな内容で締めくくりましょう。
“We thank you for investing your time with us and encourage you to look forward to more opportunities to work with us.”
(ますますのご愛顧をよろしくお願いいたします。)
などの表現がよく使われます。
まとめ
英文ビジネスレターは、相手に対して礼儀正しく、かつ正確な情報を伝えることが重要です。アメリカ式とイギリス式の違いを理解し、レターヘッドや日付、宛名の書き方から、本文や締めの言葉に至るまで、しっかりとした形式に従ってビジネスレターを作成することで、相手に信頼を与えることができます。
日本で学んだ手紙の書き方と同様に、相手への配慮や敬意を示し、相手の立場を理解した文面作成が求められます。ビジネスメールや手紙での表現方法を使い分け、グローバルなビジネスにおいても通用するスキルを身につけましょう。