中小企業の社長が考えるグローバル人材とは?

中小企業の社長が考えるグローバル人材とは?

以前、セカイコネクトでもグローバル人材については触れた記事を投稿した後に、複数の経営者とグローバル人材について話す機会があった。
経営者が求めるグローバル人材の要件は細かい部分に若干の違いはあれど、大きな枠で捉えるとおおよそは皆同じ要件を求めていた。

世界に通用するグローバル人材に必要な6つの能力

ただ、上場企業が考えるグローバル人材という観点で物事を考えてみたところもあり、
中小企業の経営者と話では、若干グローバル人材として求めている要件が違うところがあったので、
今回は中小企業が求めているグローバル人材についてまとめてみた。

これを読んでいる方は、すでに自社でも海外に向けた活動が必要だと感じていると思うが、
海外展開は上場企業しか行えないような特別なことではなく、
中小企業も率先して行わなければなく、近い将来あなたにも求められることかもしれない。

中小企業の海外展開の必要性

新たな貿易のルール

現在、世界では幅広い経済関係の強化を目指して,貿易や投資の自由化・円滑化を進める協定”EPA・FTA”の貿易協定が結ばれています。
2015年までに世界でのEPA・FTA締結件数の推移は2015年時点で269件にのぼります。
これは次々と世界中の貿易のルールが新たに成立しているということです。
それにともない、世界中の貿易は自由化し、国際貿易額は年々増加傾向にあります。

国際貿易額の推移

国際貿易額の推移
当然、日本政府も多くの国とのEPA・FTAを結ぶことで国際競争力の強化を図っていますが、これは海外市場に出て勝負する機会で競合商品がより多く参入することになり得るということが言えます。
年々新たなルールが適用されている事実はあるが自分たちは関係ないと実感しづらいかもしれないが、最近の事例であればアメリカ大統領のトランプ氏の貿易の行動・発言はメディアでも取り上げられ記憶に新しいのではないでしょうか。

TPPの実質辞退・自動車貿易に対しての関税の引上げ(を検討)などがあります。
先にも述べた通り、これらは決して特別な事例ではなく世界中で新たな貿易ルールが締結しているのです。
貿易新ルール増加

 

求められる人材の変化

日々変化する国際貿易ルール、自由化により国内の競争力はもとより、海外市場でも世界の商品との差別化・優位性が何かを求められてしまう中でグローバル人材として必要な要件・スキルとは一体何か、、、

・貿易実務・知識
・言語能力
・海外市場における情報収集能力
・海外営業力
グローバル人材として必要なスキルは非常に多岐に渡ります。
学習分野これらを習得するためには、
・貿易実務検定
・英会話教室
・TOEIC
・ITツール
・海外セールス
・商習慣
非常に多くの学習分野が用意されています。
それでは、これら知識・能力を身につけなくてはグローバル人材としては認められないというのでしょうか?

真のグローバル人材に必要とされていることは?

海外営業活動の難しさはコントロールできることが限定されていることにあります。
時間差・為替・商習慣・宗教観や国際ルールなど、一企業では解決できないことが様々存在しています。
それらの限定的な活動領域の中でグローバル人材はいかに”活動し続け、結果を出すのか”が求められます。

 

本質を見抜く課題解決能力

海外展開の多くの失敗パターンは”動けなくなる・活動が止まる”ことです。
実際に海外企業とのやりとりを進めていくが、
「いつのまにか連絡が取れなくなってしまった。」
「見積もりを出したがそのご後連絡がない。」
「サンプルを渡したが、音沙汰なし。」
何が問題だったのか、そもそも問題があったのか?
それすらわからずに解決できないというような経験はどこの日本企業も持っているのではないでしょうか?
これらの経験をすると問題は ”回答が帰ってこないこと” と思いがちだが、本質的な問題としては少し安直と言わざるおえない。
本来の問題は ”なぜ回答が返ってこないのか理由が回収できない” ことにあります。
失敗パターン

”わからないこと”を”わかること”に変える力

お分かりいただいように活動領域が限られている中でグローバル人材に求められている力は
”わからないこと” を ”わかること” に変えることである。

なぜ、返答が返ってこないのかこれの回答を持っているは商談相手でしかありません。
例えば、引き合いはくるが実際に商談が継続しないという課題を抱えているのであれば、それを解決するためには
連絡が取れなくなった相手に対して、現地に向かい回答を得ることも選択肢に入れなければならないのです。
これを行う上で自分に足りないことが何か、それが現時点でグローバル人材として足りないスキルと言えるのではないか。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は実際に海外展開を実行されている型のほうが体感されているので、納得していただけたかもしれません。

”わからないこと”を”わかること”にする。

これ自体はシンプルで当たり前、と思われがちですが、異国の地でそれを見つけ出すことは容易ではなことがあります。

実際に現地に渡航しなければならなかったり、本当のキーマンを見つけ出さなければならなかったりと、

国内での活動とは一味もふた味も違う活動内容と活動量が必要とされるのがグローバル人材だと考えています。

ただ、実際にこれらができる人材は極々少数です。

このシンプルで当たり前の活動ができる人自体に価値があるのかもしれません。

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