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上場企業が実践してるグローバル人材の育て方

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グローバル人材育成において日本は世界にかなりの差で置いてかれています。企業だけでなく国を挙げて”海外志向に!海外で活躍する人材の育成を!”と色々な策が講じられています。そもそもグローバル人材を育成する側がグローバル人材について深く理解していないため育っていないと見ている専門家も多いです。

それではグローバル人材育成に成功している企業はなぜ成功したのでしょうか。

上場企業のグローバル人材がどうやって育成されているのか興味ありませんか?

そこで今回は上場企業のグローバル人材育成の例を挙げつつ、グローバル人材がどのような要素から成り立っていて具体的に行う育成方法についてまでわかりやすく解説していきます。

1.育成しやすい能力、育成しにくい能力

一口にグローバル人材といっても様々な資質を持つものですので、「グローバル人材を育てる」といってもどこから手を付ければ良いのかもわかりづらいかと思います。

そこで、まずはどのような要素であれば育成しやすく、逆にどのような要素は育成しにくいかを整理しましょう。

グローバル人材の3つの要件は

・語学力

・主体性

・積極性/異文化理解力

上場企業が考えるグローバル人材の定義とは?の記事で説明しましたが、その中に含まれる細かい要素を改めて整理したのが下の図です。

グローバル人材育成1

まず知識力ですが、こちらは比較的育成しやすい部分と言えるでしょう。

個人の得意不得意はあるかと思いますが、語学力は自己研鑚が可能ですし、今後学校教育における語学の重要性が増すことを考えると、採用時点からある程度の能力を備えた人物を確保することも容易になるかと予想されます。

海外での情報や商習慣、国際経済の情報についても、国内にいながらでもメディア等から入手が可能です。

また、人脈についても企業内で既に持っているようであれば社員個々人にも転用できることと、海外においても自分の足で動いていれば自ずと人脈が形成されることから、比較的本人が獲得することが容易であるとして、“育成しやすい“部分とカテゴライズしています。

次に能力ですが、こちらは知識と比較して、自身のみで獲得することが難しい部分に該当します。

国内とは違った価値観や常識を持つ海外の人々と働くことになるのですから、どんなに準備してもトラブルは覚悟しなければなりません。

基本的なトラブルへの対応力や、管理能力を身につけておくことが、不測の事態に対応できる余裕を生みます。

この能力を身につけるための施策としては、事前に下に挙げるような「海外ビジネスに関わる経験」を積むことが挙げられます。

●国内での管理職経験・・・・・・・・国内で部下を持ち、マネジメントするなど

●海外で働いた経験・・・・・・・・・・海外での商談に同席する、展示会に出席するなど

●外国人とのビジネス経験・・・・・海外とのメールや電話でのやり取り、納期の決まった仕事の管理など

最後の適正については、後天的な獲得や変化が難しい部分です。

国内志向の強い人物を海外赴任させても充分に活躍するのは難しいでしょうし、ストレス耐性の低い人物であれば海外で困難な状況に直面した時にそれを乗り切ることが難しいかもしれません。

グローバル人材を自社内で育成しようと考える場合、育成というよりも、この適性を強く持つ人材を採用できるように力を入れましょう。

2.グローバル人材育成のためのステップ:基礎知識の習得

育成しやすい能力、育成しにくい能力について述べたところで、次は具体的にそれらの能力をどういう順番で身に付ければ良いのか?を説明していきたいと思います。
まずは下図をご覧ください。

グローバル人材育成2

下のほうが基礎的な部分、上に行くにつれて高度なスキルを身につけることを想定しています。

異文化に対する順応性や海外に対する関心を持つ、語学力や海外に関する基礎的な知識の習得、これらの段階については大学などの教育機関でのスキル習得が可能で、実際に様々な施策が行われています。

文部科学省では“スーパーグローバル大学創成支援”と題して55万人の学生が在籍する37校を対象に支援を提供しており、その一つである明治大の取り組みを紹介すると

グローバル社会に対応するために必要なコミュニケーション能力を育成し、他の国々の文化、歴史、政治、経済に関する知識とそれを応用する能力を有する人材育成
(政経学部長鈴木メッセージより抜粋)

のためとして、下記の3ステップから成る留学促進プログラムを提供しています。

Step1 留学前基礎英語力強化(英語資格受験の無料受験や講座など)

Step2 留学体験プログラム(短期留学プログラムなど)

Step3 留学実践プログラム(中期留学プログラム、有償インターンシップを含む長期留学プログラムなど)

特にStep3の長期留学では、国内大学で経済学の基礎知識を身につけた学生が、国外提携先大学の提供するインターンシッププログラム(オランダ製品のアジア輸出プロジェクトなど)に参加し、海外での就業経験も身につける事が出来、グローバル人材として豊かな素養を持った人材が育成されることが期待されます。

欧米大学のみならずアジアの大学への留学も推進しており、例えばタイや中国、ベトナムなどではその国のトップスクールに留学可能。

現地の学生のみならず諸外国からの留学生との交流を通じて、国際人としての基礎力を身につけるプログラムが提供されています。

ここまで明治大学の取り組みを紹介しましたが、政府の指針としては高校留学の促進なども掲げられており、今後、より早期の段階からこのような経験を積んだ人材が育成されていくことが見込まれます。

3.グローバル人材育成のためのステップ:ビジネス経験の獲得

教育機関で基礎的な能力を習得した後、海外とビジネスをする機会を持つ、海外で働く機会を得るという段階になります。
そのような経験を積むとすると、例えばこのような仕事を任せてみても良いかもしれません。

・海外の取引先とのメールや電話でのやり取り

・海外視察への同行や、海外での商談への同席

・海外での展示会・見本市への、出品者あるいは来場者としての参加

・すでに海外拠点がある場合は、そのような拠点での研修

上記の例であれば、海外の取引先とのやり取りの経験ぐらいであれば国内でも積める経験になるのですが、最近は国内での実践経験獲得を待っていればグローバル人材の育成は追いつかない、として、一定の素養を持つ人材であれば新入社員でも突然海外勤務に回す事例もあります。

新入社員をトルコやカタールなど、日本とは全く違う環境にいきなり放り込む荒治療で「グローバル人材」の早期育成を図っている。
(「日本の人事部」人事マネジメント解体新書第46回より)

というとんでもない上場企業があります。

入社間もない新入社員にとっては想定外の体験かもしれないものの、通関手続きなどの交渉の難しさ、英語表現の多様さ、異なる文化において仕事を進める中での配慮など、業務遂行能力を身につけると同時に海外経験も獲得させることに成功しているのが、この企業のケースでした。

このように、実践形式で経験を積ませるというのが重要なのですが、中小企業の多くではなかなか社員にそのような機会が提供できなかったり、予算的な問題でそれほど多くの社員に海外経験を積ませるというのは難しいかと思います。

そこで是非知っておいていただきたいのが、グローバル人材の育成を課題に掲げる政府より、補助金などの支援策があるということです。

4.グローバル人材育成のための公的支援の活用

代表的なものを紹介すると、「キャリア形成促進助成金」というものがあります。

キャリア形成促進助成金(グローバル人材育成訓練コース)の概要

対象: 雇用保険適用事業所の事業主
海外関連の業務に関連する訓練であること
Off-JTにより実施される、訓練であること

対象経費: 語学力向上講座などの受講
国際法務、国際契約、海外マーケティング、地域事情に関する講座などの受講

補助率: (1)中小企業
対象経費の1/2以内
1人1時間あたり800円の賃金助成

(2)中小企業以外
対象経費の1/3以内
1人1時間あたり400円の賃金助成

上限額: (1)中小企業
賃金助成は1200時間まで
経費助成は訓練時間によって異なり、
20時間~100時間 15万円
100時間~200時間 30万円
200時間~ 50万円

(2)中小企業以外
賃金助成は1200時間まで
経費助成は訓練時間によって異なり、
20時間~100時間 10万円
100時間~200時間 20万円
200時間~ 30万円

※国の補助金との併用不可
※同一研修生の2回以上の補助金申請不可
※最新のデータは異なる場合がありますので、詳細は厚生労働省Webサイトにてご確認ください

これ以外にも都道府県レベルでの支援が提供されている場合もあり、たとえば埼玉県では「中小企業若手社員海外研修支援事業補助金」と題した施策が行われています。

中小企業若手社員海外研修支援事業補助金の概要

対象: 県内に本社を有する中小企業
対象事業: (1)海外展開拡大コース
44歳以下の社員を海外の企業・大学などに派遣して行う2週間以上の研修

(2)海外展開スタートコース
44歳以下の社員による8日以上の海外現地市場調査(企業訪問、展示会視察等)

対象経費: 交通費、滞在費、研修費

補助率: 対象経費の1/2以内

上限額: (1)海外展開拡大コース
研修期間2週間~1ヶ月 25万円
研修期間1ヶ月~6ヶ月 50万円
研修期間6ヶ月~ 100万円

(2)海外展開スタートコース
一律 25万円

※国の補助金との併用不可
※同一研修生の2回以上の補助金申請不可
※最新のデータは異なる場合がありますので、詳細は埼玉県Webサイトにてご確認ください

上記だけではなく海外研修に活用できる補助金・助成金制度は多くありますので、企業にあった制度を活用しましょう。

5.まとめ

今回の記事ではグローバル人材の育て方についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?

ビジネスの成功にはヒト・モノ・カネが重要と言いますが、結局はすべてを動かすのは 「ヒト」 です。

公的支援なども活用しながらグローバル人材を育成し、「ヒト」を武器に、今後の海外進出の強力な地盤としましょう。

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